問題
排水槽と排水ポンプの保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 排水槽内の悪臭防止対策としては、1~2時間を超えて排水を貯留しないように、タイマ制御による強制排水を行う。 | ||
2. | 排水槽の清掃作業は、酸素濃度を確認した後、硫化水素濃度が10ppm以下であることを測定・確認して行う。 | ||
3. | 排水ポンプは、3か月に1回絶縁抵抗の測定を行い、1MΩ以上であることを確認する。 | ||
4. | 排水槽の清掃は、6か月以内に1回行うことが建築物環境衛生管理基準で規定されている。 | ||
5. | 排水ポンプは、1~2年に1回程度、メカニカルシールの交換を行う。 |
回答と解説動画
正解は(3)
1.排水槽内の悪臭防止対策としては、1~2時間を超えて排水を貯留しないように、タイマ制御による強制排水を行う。
→正しい
排水槽に汚水を長時間ためておくと腐敗が進み、悪臭が発生します。したがって、1〜2時間ごとにタイマ制御で強制的に排水することが有効です。
2.排水槽の清掃作業は、酸素濃度を確認した後、硫化水素濃度が10ppm以下であることを測定・確認して行う。
→正しい
排水槽などの密閉された空間で作業を行う場合は、作業前に酸素濃度→硫化水素濃度の順番で測定します。
硫化水素については、10ppm以下というな基準があり、これを超えると作業はできません。
ちなみに、酸素濃度は18%以上となっています。
これらの作業は、酸素欠乏危険作業主任者の資格を有する者が作業を指揮することが義務付けられています。
3.排水ポンプは、3か月に1回絶縁抵抗の測定を行い、1MΩ以上であることを確認する。
→不適当
絶縁抵抗の測定は1か月に1回以上行い、1MΩ以上あることを確認します。
その他の排水ポンプに関係する点検頻度は以下のとおりです。
点検項目 | 頻度 |
---|---|
吐き出し圧力、揚水量、電流値、騒音、振動など | 日常的に行う |
絶縁抵抗測定(1MΩ以上) | 1か月に1回 |
水中ポンプのメカニカルシール部のオイル交換 | 6か月~1年に1回 |
メカニカルシールの交換 | 1~2年に1回 |
オーバーホール | 3~5年に1回 |
4.排水槽の清掃は、6か月以内に1回行うことが建築物環境衛生管理基準で規定されている。
→正しい
建築物衛生法において、排水槽の清掃は6か月以内に1回以上の頻度で実施することが義務づけられています。
5.排水ポンプは、1~2年に1回程度、メカニカルシールの交換を行う。
→正しい
排水ポンプのメカニカルシールは1~2年に1回交換する必要があります。※選択肢3の解説参照
解説動画
コメント