ビル管理士 2021年(R3年) 問91  過去問の解説【建築物の構造概論】

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問題

建築物と日射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.夏期における建築物の日射受熱量を減少させるには、東西の壁面・窓面はなるべく小さくする方が有利である。
2.直射日光は天気によって大きく変動するため、昼光を照明として利用する場合は、天空光のみを利用する。
3.内付けブラインドの日射遮蔽効果は、50%程度しか望めない。
4.夏至の日の南壁面の日積算日射量は、低緯度に位置する那覇の方が東京より大きい。
5.ライトシェルフとは、部屋の奥まで光を導くよう直射日光を反射させる庇のことである。

回答と解説動画

正解は(4)

1.夏期における建築物の日射受熱量を減少させるには、東西の壁面・窓面はなるべく小さくする方が有利である。
→正しい
東西面は夏季の朝夕に強い日射を受けやすく、受熱量を減らすには壁面・窓面を小さくするのが有利です。

2.直射日光は天気によって大きく変動するため、昼光を照明として利用する場合は、天空光のみを利用する。
→正しい
直射日光は天候による変動が大きいため、安定した昼光照明を得るには天空光のみを利用するのが一般的です。

天空光(てんくうこう)とは、太陽光が地球の大気中の水蒸気や塵、雲などによって散乱・反射され、地表面に到達する光のことです。直射日光以外の光を指し、青空光と曇天光を総合したものを指すこともあります。

3.内付けブラインドの日射遮蔽効果は、50%程度しか望めない。
→正しい
内付けブラインドの遮蔽効果はおおむね50%程度です。

4.夏至の日の南壁面の日積算日射量は、低緯度に位置する那覇の方が東京より大きい。
→不適当
南壁面に当たる日射量は、夏至の日には太陽がほぼ真上に近いため、南壁面にはあまり日が当たらず、代わりに水平面や屋根面への日射量が大きくります
このため、低緯度(太陽高度が高い)ほど南壁面への直射日光は少なくなり、那覇の方が東京より緯度が低く太陽高度が高いため、夏至の日の南壁面の日射量は東京の方が大きくなるのが一般的です。

那覇では太陽が上すぎて「壁には当たらない」
・東京では太陽が少し斜めなので「壁にもちゃんと当たる」

5.ライトシェルフとは、部屋の奥まで光を導くよう直射日光を反射させる庇のことである。
→正しい
ライトシェルフは直射日光を反射させて室内奥まで光を導く庇(ひさし)です。

出典:アルフィン

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