問題
電場・磁場・電磁波に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 電磁波は真空中も空気中も光速で伝わる。 |
2. | 高エネルギーであるX線、γ線は電離作用をもつ。 |
3. | 電場と磁場の振動が伝播(でんぱ)する波動の総称を電磁波という。 |
4. | 光を波長の長さ順に並べると、紫外線が一番長く、その次が可視光線で、赤外線が一番短い。 |
5. | 静電場は、電撃や皮膚がチリチリする不快感をもたらすことがある。 |
回答と解説動画
正解は(4)
1.電磁波は真空中も空気中も光速で伝わる
→ 正しい
空気中の光速は真空中よりごくわずかに遅くなりますが、その差は約0.03%程度と極めて小さく、実用上は「空気中でも光速」とみなされます。
2.高エネルギーであるX線、γ線は電離作用をもつ
→ 正しい
X線やγ線は高エネルギーで、物質中の原子や分子を電離させる作用があります。
比較項目 | 非電離放射線 | 電離放射線 |
---|---|---|
主な種類・例 | 電波、マイクロ波、赤外線、可視光線、紫外線(UV-A/B)、超音波、MRI等 | α線、β線、γ線、X線、中性子線、重イオン線 |
電離作用 | 原子や分子を電離させるエネルギーを持たない | 原子や分子から電子をはぎ取り電離させる高いエネルギーを持つ |
主な影響・用途 | 熱作用(赤外線)、皮膚障害(紫外線)、通信、加熱、診断(MRI・超音波)など | がん・遺伝子障害・白血病・脱毛・皮膚障害・放射線治療・診断(X線撮影など) |
3.電場と磁場の振動が伝播(でんぱ)する波動の総称を電磁波という
→ 正しい
電磁波は、電場と磁場が互いに直角に振動しながら空間を伝わる波動です。
4.光を波長の長さ順に並べると、紫外線が一番長く、その次が可視光線で、赤外線が一番短い
→ 不適当
正しくは「赤外線(長い)→可視光線→紫外線(短い)」です。この選択肢は波長の順序が逆になっています。
5.静電場は、電撃や皮膚がチリチリする不快感をもたらすことがある
→ 正しい
静電場の影響で、電撃や皮膚のチリチリ感などの不快感が生じることがあります。

静電気ってやつですね。
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