問題
建築物の荷重又は構造力学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
| 1. | 店舗の売場の床の構造計算をする場合の積載荷重は、教室より大きく設定されている。 | ||
| 2. | 等分布荷重が作用する片持ち梁(ばり)のせん断力は、その固定端が最も大きい。 | ||
| 3. | 荷重には、集中荷重、曲げモーメント荷重、等分布荷重等がある。 | ||
| 4. | 固定荷重には、家具の重量が含まれる。 | ||
| 5. | 一般区域における積雪荷重は、積雪量1cmごと1㎡につき20N以上として計算される。 |
回答
正解は(4)
1. 店舗の売場の床の構造計算をする場合の積載荷重は、教室より大きく設定されている。
→正しい
「積載荷重」とは、その部屋に乗る人間、家具、商品の重さのことです。店舗の売場は、学校の教室よりも多くの人が集まり、重い什器(商品棚)も置かれるため、床の強度計算に使う数値は教室よりも大きく設定されています。
以前は事務室と教室の床を比較する問題も出たことがあります。それぞれの積載荷重が以下のとおりです。
- 教室:2300N/m²
- 事務室:2900N/m²
- 店舗:2900N/m²
2. 等分布荷重が作用する片持ち梁(ばり)のせん断力は、その固定端が最も大きい。
→正しい
「片持ち梁」はベランダのように一端が固定された梁、「等分布荷重」は全体に均等にかかる重さのことです。
梁の先端から根元(固定端)に向かうほど、支えるべき重みが少しずつ積み重なっていくため、部材を断ち切ろうとする力(せん断力)は、最終的な支点である固定端で最大になります。

3. 荷重には、集中荷重、曲げモーメント荷重、等分布荷重等がある。
→正しい
建物にかかる力(荷重)はその加わり方で分類されます。1点にかかる「集中荷重」、全体に均一にかかる「等分布荷重」、部材を回転させたり曲げたりしようとする「曲げモーメント荷重」などがあります。
- 集中荷重: 梁の特定の一点に作用する荷重で、例えば中央に載る重りなどが該当します。
- 等分布荷重: 梁の全長や一部にわたって均一にかかる荷重で、床に均等に積まれた荷物などがこれにあたります。
- 曲げモーメント荷重: 荷重そのものではなく、荷重によって部材に生じる「曲げの力(回転力)」を指し、梁のたわみや応力計算で重要な要素です。
4. 固定荷重には、家具の重量が含まれる。
→不適当
固定荷重とは構造体や仕上げ材料など建物自体の自重のことを指します。家具など可変的な荷重は、積載荷重に含まれます。
- 水平荷重:構造物に対して横方向からかかる荷重のこと。風圧力、地震力、土圧等があります。
- 固定荷重:構造体や仕上げ材料など建物自体の自重のこと。
- 積載荷重:建築物の床や屋根などに載る人や家具などの可動する物の重さのこと。固定荷重には含まれない。
- 積雪荷重:屋根に積もった雪の重さのこと。地域の垂直積雪量や屋根の形状などによって計算される。
5. 一般区域における積雪荷重は、積雪量1cmごと1㎡につき20N以上として計算される。
→正しい
屋根に積もった雪の重さを計算する基準です。1㎡の範囲に雪が1cm積もるごとに、20N以上の力がかかるものとして計算します。
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