問題
蓄熱システムに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
| 1. | 一般的には、夏期冷房最盛期よりも、冬期暖房最盛期における電力負荷平準化効果が大きい。 | ||
| 2. | 躯体蓄熱システムは、氷蓄熱システムに比べて熱損失が大きい。 | ||
| 3. | 蓄熱システムの採用により、熱源装置の容量を削減できる効果がある。 | ||
| 4. | 潜熱利用蓄熱材としては、氷・無機水和塩類等が利用されている。 | ||
| 5. | 顕熱利用蓄熱材としては、水・土壌・RC躯体等が利用されている。 |
回答
正解は(1)
蓄熱システムは、夜間などに作った熱を貯めておき、昼間など必要な時に取り出して使うシステムです。
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出典:鹿島建設
1. 一般的には、夏期冷房最盛期よりも、冬期暖房最盛期における電力負荷平準化効果が大きい。
→不適当
電力負荷平準化(昼間の電気使用量を抑えること)の効果は、夏期冷房時の方が大きいです。日本の夏は冷房による電力需要が非常に高いため、夜間に氷や水を作って熱を蓄えておくことで、昼間のピーク電力をカットするメリットが最大化されます。
2. 躯体蓄熱システムは、氷蓄熱システムに比べて熱損失が大きい。
→正しい
躯体蓄熱システムとは、夜間の割安な電力を使って建物のコンクリートスラブや梁などの構造体(躯体)自体を蓄熱体として利用する空調システムです。
氷蓄熱と比べて、蓄熱槽が不要で設備スペースを節約できるメリットがありますが、コンクリートなど建物の構造体に熱を蓄えるため、断熱が不十分な場合、外部への熱損失が大きくなりやすいです。
3. 蓄熱システムの採用により、熱源装置の容量を削減できる効果がある。
→正しい
夜間に作った熱を昼間にプラスして使うことができるので、昼間のピークに合わせて巨大な熱源機を置く必要がなくなり、装置のサイズ(容量)を小さくできます。
4. 潜熱利用蓄熱材としては、氷・無機水和塩類等が利用されている。
→正しい
「潜熱」は状態変化(氷が水になるなど)を利用する熱です。氷や無機水和塩類などが代表的です。
5. 顕熱利用蓄熱材としては、水・土壌・RC躯体等が利用されている。
→正しい
「顕熱」は温度変化を利用する熱です。水の温度を上げ下げしたり、コンクリート(RC躯体)を温めたり冷やしたりすることで蓄熱します。選択肢4の潜熱利用蓄熱材とセットで覚えましょう。
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