ビル管理士 2024年(R6年) 問95  過去問の解説【建築物の構造概論】

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問題

建築材料とその性質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.アルミニウムの密度は、鋼の約1/3である。
2.セメントペーストは、水とセメントを練り混ぜたものである。
3.コンクリートは、鉄筋に比べて熱伝導率が低い。
4.単板積層材(LVL)は、単板を繊維方向を揃(そろ)えて積層した軸材である。
5.生木の含水率は、30%程度である。

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回答と解説動画

正解は(5)

1. アルミニウムの密度は、鋼の約1/3である。
→ 正しいです
アルミニウムの比重(密度)は鋼材の約1/3です。
ビル管理士試験で覚えておくべき密度の並び順(大きい→小さい)
鋼材 > アルミニウム > コンクリート > 合板

密度とは、物質の「詰まっている度合い」を表す物理量で、単位体積あたりの質量のことです。例えば、同じ体積の容器でも、中身がぎっしり詰まっているものほど密度は高くなります。

2. セメントペーストは、水とセメントを練り混ぜたものである。
→ 正しいです
セメントと水のみを練り混ぜたものをセメントペーストと呼びます。

  • モルタル:砂、セメント、水を練り混ぜたもの
  • コンクリート:砂、砂利、セメント、水を混合し練り混ぜて固めたもの
  • セメントペースト:水とセメントを練り混ぜたもの

3. コンクリートは、鉄筋に比べて熱伝導率が低い。
→ 正しいです
ビル管理士試験で覚えておくべき熱伝導率の並び順(高い→低い)
アルミニウム材>鋼材>コンクリート>板ガラス>木材>グラスウール>硬質ウレタンフォーム

熱伝導率とは、材料が熱をどれだけ伝わりやすいかを表す数値です。材料の厚さが1mで、両面に1℃の温度差があるとき、その材料の1m²を通って1秒間に伝わる熱量で表されます。単位はW/(m・K)です。数値が大きいほど熱伝導性が高く、小さいほど断熱性が高いと言えます。

4. 単板積層材(LVL)は、単板を繊維方向を揃えて積層した軸材である。
→ 正しいです
単板積層材(LVL:Laminated Veneer Lumber)とは、薄くスライスした単板(ベニヤ)を、繊維方向を平行に重ねて接着し、主に柱や梁(はり)として利用される木材です。

5. 生木の含水率は、30%程度である。
→ 不適当です
生木(伐採直後の木材)の含水率は通常30%より高く、40~100%以上が一般的です。(100%を超えることもあります)

解説動画

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