ビル管理士 2024年(R6年) 問63  過去問の解説【空気環境の調整】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

湿り空気線図上の状態変化に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.湿り空気を加熱すると、相対湿度は低下する。
2.湿り空気を減湿すると、水蒸気分圧は低下する。
3.湿り空気を冷却すると、比容積は小さくなる。
4.湿り空気を加湿すると、露点温度は低下する。
5.湿り空気を冷却すると、比エンタルピーは低下する。

⇒偏差値43の高卒でも電験三種やビル管理士に一発合格できた資格の勉強で大事なこと7選

回答と解説動画

正解は(4)

1.湿り空気を加熱すると、相対湿度は低下する。
→ 正しい
相対湿度とは「空気中に実際に含まれている水蒸気量」と「その温度で含むことができる最大の水蒸気量(飽和水蒸気量)」の比率です。
空気を加熱すると、空気が保持できる水蒸気の量(飽和水蒸気量)が増えますが、実際の水分量が変わらなければ、相対湿度は下がります。
たとえば、冬に暖房をつけると部屋の湿度が下がるのはこの理由です。

2.湿り空気を減湿すると、水蒸気分圧は低下する。
→ 正しい
減湿(絶対湿度の減少)により、空気中の水蒸気量が減るため、水蒸気分圧も低下します。

3.湿り空気を冷却すると、比容積は小さくなる。
→ 正しい
冷却により空気の体積が縮小するため、比容積(単位質量あたりの体積)は小さくなります。

4.湿り空気を加湿すると、露点温度は低下する。
→ 不適当
露点温度とは、「空気を冷やしていったときに水蒸気が凝結し始める温度」です。
加湿すると空気中の水分量が増えます。水分が多いほど、空気を冷やしていったときに水が結露し始める温度(露点温度)は高くなります。
つまり、加湿すれば露点温度は上昇します。
逆に、除湿すれば露点温度は下がります。

5.湿り空気を冷却すると、比エンタルピーは低下する。
→ 正しい
比エンタルピーとは「空気1kgあたりの熱量」です。
空気を冷やすと熱が失われるため、比エンタルピーも下がります。
冷房や除湿のときは、この比エンタルピーが下がる方向に状態が変化します。

解説動画

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 回答欄で2と3の設問内容が同じです。
    修正をお願いします。
    (毎日貴サイトで勉強させて頂いています。わかりやすい解説で助かっています。)

コメントする

目次