問題
室内における二酸化炭素に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
| 1. | 建築物衛生法における二酸化炭素の管理基準値は、換気量の指標として定められた値である。 |
| 2. | 東京都の立入検査結果から見ると、建築物衛生法施行当時の二酸化炭素濃度の不適率は10～20%台であった。 |
| 3. | 二酸化炭素の発生源は、ヒトの活動(呼吸)や燃焼器具である。 |
| 4. | 二酸化炭素濃度の上昇には、在室者数が設計時の条件を上回るような過密使用状態が関係する。 |
| 5. | 二酸化炭素濃度の低減対策として、空調機のエアフィルタが挙げられる。 |
回答と解説動画
正解は（5）
1．建築物衛生法における二酸化炭素の管理基準値は、換気量の指標として定められた値である。
→ 正しい。
建築物衛生法では、室内CO₂濃度を1,000ppm以下に保つことを義務付けており、この基準値から必要換気量が算出されます。
2．東京都の立入検査結果から見ると、建築物衛生法施行当時の二酸化炭素濃度の不適率は10～20%台であった。
→ 正しい。
東京都の調査では、CO₂濃度の不適率は約10～20％で、温度や湿度に比べて低い傾向にありました。現在は30％前後となっており、少しずつ増えています。
3．二酸化炭素の発生源は、ヒトの活動（呼吸）や燃焼器具である。
→ 正しい。
人間の呼吸やガスコンロなどの燃焼器具が主な発生源です。
4．二酸化炭素濃度の上昇には、在室者数が設計時の条件を上回るような過密使用状態が関係する。
→ 正しい。
在室者数が増えるとCO₂発生量が増加し、換気量が不足して基準値を超えます。
5．二酸化炭素濃度の低減対策として、空調機のエアフィルタが挙げられる。
→ 不適当。
エアフィルタ（HEPAフィルタなど）は粉じんや微生物を除去しますが、CO₂などのガス状物質は除去できません。CO₂低減には換気量の増加が必要です。
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