問題
ネズミの生態や防除に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
1. | 床が濡れていたり汚れていたりすると、ネズミは粘着トラップにかかりにくい。 |
2. | 殺鼠剤は、経皮的にネズミの体内に取り込ませることを目的としている。 |
3. | 室内で圧殺式トラップを設置する場合には、毒餌皿に入れる。 |
4. | 餌を断つことを目的とした食物残滓管理により、ネズミの防除は達成可能である。 |
5. | ネズミの体の脂と汚れで壁面や配管等に残った黒い跡を、ローチスポットと呼ぶ。 |
回答と解説動画
正解は(1)
1.床が濡れていたり汚れていたりすると、ネズミは粘着トラップにかかりにくい。
→正しい
粘着トラップは床面の状態に左右されやすく、濡れていたり汚れていたりすると粘着力が低下し、効果が落ちます。
2.殺鼠剤は、経皮的にネズミの体内に取り込ませることを目的としている。
→不適当
殺鼠剤は通常、経口摂取(食べさせる)を目的として使用します。皮膚からの吸収を狙ったものではありません。
※経皮的(けいひてき)=皮膚を通してという意味
3.室内で圧殺式トラップを設置する場合には、毒餌皿に入れる。
→不適当
圧殺式トラップ(バネ式罠など)は、トラップ自体がネズミを挟んで捕獲しつつ殺す方法です。餌はおびき寄せるために設置すれば良いので、毒エサである必要はありません。

4.餌を断つことを目的とした食物残滓管理により、ネズミの防除は達成可能である。
→不適当
食物残渣の管理(餌の遮断)は防除対策の一部にはなりますが、それだけで完全に達成することは困難です。他に、巣を作らせないことや、ネズミが侵入してくる通路を遮断することも重要な要素です。
以下は、建築物内のネズミ防除方針です。
- 餌を断つこと
- 巣を作らせないこと
- 通路を遮断すること
5.ネズミの体の脂と汚れで壁面や配管等に残った黒い跡を、ローチスポットと呼ぶ。
→不適当
ローチスポットとは、ゴキブリの糞や死骸などがこびり付いた汚れのことです。ネズミの場合は、ラットサイン(足跡、糞、尿、かじった痕など)やラブサイン(体の油脂やホコリが付着してできる黒い汚れ跡)などがあります。
※ラブ=「こする」
解説動画
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