ビル管理士 2024年(R6年) 問17 過去問の解説【建築物衛生行政概論】

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問題

大気汚染防止法第1条の目的に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1.揮発性有機化合物及び粉じんの排出等を規制する。
2.自動車排出ガスに係る許容限度を定める。
3.水銀等の排出を規制する。
4.排出ガス中のダイオキシン類について、特定施設の種類及び構造に応じて排出基準を定める。
5.人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定める。

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解答と解説動画

正解は(4)

大気汚染防止法 第一条
この法律は、工場及び事業場における事業活動並びに建築物等の解体等に伴うばい煙、揮発性有機化合物及び粉じんの排出等を規制し、水銀に関する水俣条約(以下「条約」という。)の的確かつ円滑な実施を確保するため工場及び事業場における事業活動に伴う水銀等の排出を規制し、有害大気汚染物質対策の実施を推進し、並びに自動車排出ガスに係る許容限度を定めること等により、大気の汚染に関し、国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、並びに大気の汚染に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的とする。

1. 揮発性有機化合物及び粉じんの排出等を規制する。
→ 正しい
大気汚染防止法は、工場や事業場などから排出される揮発性有機化合物や粉じんなどの大気汚染物質の排出を規制することを目的としています。

2. 自動車排出ガスに係る許容限度を定める。
→ 正しい
自動車から排出される排出ガスについても、許容限度を定めて規制することが目的に含まれています。

3. 水銀等の排出を規制する。
→ 正しい
水銀やその化合物も大気汚染防止法の規制対象に含まれています。

4. 排出ガス中のダイオキシン類について、特定施設の種類及び構造に応じて排出基準を定める。
→ 不適当
ダイオキシン類については「ダイオキシン類対策特別措置法」という独立した法律で規制されています。大気汚染防止法第1条の目的には、ダイオキシン類の排出基準設定は含まれていません。

5. 人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定める。
→ 正しい
大気汚染防止法第1条には、「人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めること」が明記されています。
また、実際に無過失責任(過失の有無を問わず損害賠償責任を負う)についても法文で規定されています。

ポイント

  • 大気汚染防止法の目的には、工場・事業場・自動車等の排出規制、健康被害時の損害賠償責任(無過失責任制度)が含まれます。
  • ダイオキシン類の排出規制は「ダイオキシン類対策特別措置法」によるものであり、大気汚染防止法の目的には含まれていません。

解説動画

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