問題
下水道に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 合流式とは、生活排水と工場排水を同一の管渠系統で排除する方式をいう。 |
2. | 下水道は、流域下水道、公共下水道、都市下水路に分けられる。 |
3. | 下水道施設は、排水管渠、処理施設及びポンプ施設等から構成されている。 |
4. | 公共下水道の事業主体は、原則として市町村である。 |
5. | 排水水質のBODが基準値以上の場合には、除害施設を設置する必要がある。 |
回答と解説動画
正解は(1)
1.合流式とは、生活排水と工場排水を同一の管渠系統で排除する方式をいう。
→不適当
合流式下水道とは、「汚水」と「雨水」を同じ管渠(かんきょ)で集めて処理場に送る方式です。工場排水は含まれません。
ちなみに、敷地内排水設備において「合流式排水方式」とは、汚水・雑排水を同じ系統で排水することをいいます。どちらも合流式とつきますが、下水道と敷地内排水で定義が違いますので注意してください。
2.下水道は、流域下水道、公共下水道、都市下水路に分けられる。
→正しい
下水道は、流域下水道、公共下水道、都市下水路に分類されます。
- 流域下水道
複数の市町村にまたがる広域的な下水道システム。都道府県が設置・管理し、生活排水や雨水を集めて大規模な処理施設で処理し、公共水域へ放流する。 - 公共下水道
主に市町村が設置・管理する下水道。家庭や事業所からの生活排水、し尿、雨水を集めて処理し、都市部や住宅地で一般的に利用される。 - 都市下水路
主に雨水の排除を目的とした下水路。都市部の道路や宅地に降った雨水を速やかに排除し、浸水や冠水を防ぐ。水質浄化の処理施設は持たない。
3.下水道施設は、排水管渠、処理施設及びポンプ施設等から構成されている。
→正しい
下水道施設は、排水管渠、処理施設、ポンプ施設などから構成されます。
4.公共下水道の事業主体は、原則として市町村である。
→正しい
公共下水道は、原則として市町村が事業主体です。なお、流域下水道は原則、都道府県が事業主体になります。
5.排水水質のBODが基準値以上の場合には、除害施設を設置する必要がある。
→正しい
BOD(生物化学的酸素要求量)が基準値を超える場合、除害施設の設置が必要です。
解説動画
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