ビル管理士 2024年(R6年) 問119  過去問の解説【給水および排水の管理】

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問題

給湯に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.銅管において、単式の伸縮管継手を用いる場合、その設置間隔は30m程度である。
2.中央式給湯設備の末端給湯温度は、ピーク使用時においても55℃以上とする。
3.壁掛けシャワーの使用温度は、42℃程度である。
4.ガス瞬間湯沸器の能力は一般に号数で表され、1号の加熱能力は1.74kWに相当する。
5.加熱装置における給湯温度と返湯温度の差は、一般に5℃程度とする。

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回答と解説動画

正解は(1)

1.銅管において、単式の伸縮管継手を用いる場合、その設置間隔は30m程度である。
→不適当
伸縮管継手は、配管内の熱膨張による伸縮を吸収し、配管の破損を防ぐために使用される部品です。銅管に単式の伸縮管継手を設置する場合、一般的な目安は約20mごとです。
なお、ライニング鋼管の場合は30m程度、ステンレス鋼管の場合は20m程度となっています。

  • 銅管、ステンレス鋼管:20m
  • ライニング鋼管:30m

2.中央式給湯設備の末端給湯温度は、ピーク使用時においても55℃以上とする。
→正しい
中央式給湯設備の末端給湯温度は、ピーク使用時においても55℃以上を維持する必要があります。これは、レジオネラ属菌の繁殖を抑制するためです。

レジオネラ菌は、20~50℃で繁殖し、36℃前後で最もよく増殖、55℃以上で死滅する。

3.壁掛けシャワーの使用温度は、42℃程度である。
→正しい
シャワーの適温は一般的に42℃程度とされています。

4.ガス瞬間湯沸器の能力は一般に号数で表され、1号の加熱能力は1.74kWに相当する。
→正しい
ガス瞬間湯沸器に表示されている「〇号」とは、水温を25℃上昇させたお湯を1分間に何リットル出せるかを表しています。
たとえば「16号」の場合、1分間に16リットルの水を25℃上昇させる能力があるという意味です。
また、1号はおおよそ1.74kWの加熱能力に相当します。
したがって、16号なら約27.8kW(1.74 × 16)の加熱能力を持つということになります。

5.加熱装置における給湯温度と返湯温度の差は、一般に5℃程度とする。
→正しい
加熱装置における給湯温度と返湯温度の差は、一般的に5℃程度とすることが適切です。具体的には、レジオネラ菌の繁殖を防ぐため、貯湯槽内の湯温を60℃以上、末端の給湯栓でも55℃以上を保つことが推奨されています。
なお、循環式給湯配管では、加熱器や貯湯槽に戻るお湯の配管を「返湯管(へんとうかん)」と呼びます。この配管内を流れるお湯の温度を返湯温度といい、給湯栓を開けた際にすぐお湯が出るようにするため、お湯を常時循環させる仕組みになっています。

解説動画

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