問題
給水設備機器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 木製貯水槽は、断熱性に優れているため結露対策が不要である。 |
2. | FRP製貯水槽には、藻類の発生を抑えるため、光の透過率を低くした製品がある。 |
3. | ポンプ直送方式に用いられる加圧ポンプには、水量と圧力の関係に基づき、末端の圧力が一定になるように制御する推定末端圧力一定制御方式がある。 |
4. | 渦巻きポンプは、羽根車を高速回転し、水に向心力を与えて吐出させる。 |
5. | 受水槽から高置水槽へ送水する揚水ポンプの起動・停止は、高置水槽の水位により作動させる。 |
回答と解説動画
正解は(4)
1.木製貯水槽は、断熱性に優れているため結露対策が不要である。
→正しい
木製貯水槽は、他の材料と比べて断熱性が高いため、外気温と水温の差による結露が発生しにくい特徴があります。そのため、結露対策が不要とされています。
2.FRP製貯水槽には、藻類の発生を抑えるため、光の透過率を低くした製品がある。
→正しい
FRP製貯水槽は、光が内部に入り水槽内の照度が100[lx]以上になると藻類が発生しやすくなるため、光の透過率を低くしたタイプが用意されています。
3.ポンプ直送方式に用いられる加圧ポンプには、水量と圧力の関係に基づき、末端の圧力が一定になるように制御する推定末端圧力一定制御方式がある。
→正しい
加圧ポンプの制御方式の一つとして、配管末端の圧力が一定になるように水量と圧力を自動で調整する「推定末端圧力一定制御方式」があります。
4.渦巻きポンプは、羽根車を高速回転し、水に向心力を与えて吐出させる。
→不適当
渦巻きポンプは、羽根車を高速回転させて水に「遠心力」を与え、中心から外側へ水を押し出して吐出させる仕組みです。「向心力」ではなく「遠心力」が働くため、この記述は誤りです。
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出典:FAプロダクツ
5.受水槽から高置水槽へ送水する揚水ポンプの起動・停止は、高置水槽の水位により作動させる。
→正しい
受水槽から高置水槽への送水は、高置水槽の水位によって揚水ポンプを起動・停止させることで制御されます。高置水槽の水位が低下すると、ポンプが自動的に作動して受水槽から水を汲み上げ、高置水槽を満水にします。水位が一定レベルまで上昇すると、ポンプは停止します。
「受水槽-高置水槽」の給水方式は、下図の一番左を参考にしてください。
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解説動画
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