ビル管理士 2023年(R5年) 問74  過去問の解説【空気環境の調整】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

吹出口に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.アネモスタット型吹出口は、誘引効果が高く均一度の高い温度分布が得られる。
2.ノズル型吹出口は、拡散角度が大きく到達距離が短い。
3.ライン型吹出口は、ペリメータ負荷処理用として窓際に設置されることが多い。
4.天井パネル型吹出口は、面状吹出口に分類される。
5.グリル型吹出口は、軸流吹出口に分類される。
created by Rinker
¥2,200 (2025/06/20 09:31:41時点 Amazon調べ-詳細)

回答と解説動画

正解は(2)


1. アネモスタット型吹出口は、誘引効果が高く均一度の高い温度分布が得られる。
→正しい
アネモスタット型はふく流吹出口の代表で、誘引効果が高く、均一な温度分布が得られます。

2. ノズル型吹出口は、拡散角度が大きく到達距離が短い。
→不適当
ノズル型は軸流吹出口に分類され、拡散角度が小さく、到達距離が長いのが特徴です。拡散角度が大きく到達距離が短いという記述は誤りです。

3. ライン型吹出口は、ペリメータ負荷処理用として窓際に設置されることが多い。
→正しい
ライン型(線状吹出口)は、ペリメータゾーン(窓際)の負荷処理用として多く使われます。

4. 天井パネル型吹出口は、面状吹出口に分類される。
→正しい
天井パネル型は面状吹出口の代表です。天井全面から微風速で吹き出す方式です。

5. グリル型吹出口は、軸流吹出口に分類される。
→正しい
グリル型(ユニバーサル型)は軸流吹出口に分類されます。還気の吸込口にも使われます。

吹出口の種類まとめ

吹出口の種類や特徴をまとめました。見た目と特徴を一致させておくと暗記しやすいです。

ふく流吹出口

  • 吹出口付近の空気の誘引効果が高い(周囲空気を巻き込む)
  • 放射状または円周方向に気流が広がる
  • 均一度の高い温度分布が得られる
  • 天井設置が多い
  • 冷暖房どちらにも適する
  • アネモスタット型、パン型などが代表例
アネモスタット型
パン型

軸流吹出口

  • 気流が一方向(軸方向)に吹き出す
  • 誘引比・拡散角度が小さい
  • 到達距離が長い
  • スポット空調や広い空間に適す
  • 還気の吸込口にも使われる
  • グリル(ユニバーサル)型、ノズル型、パンカールーバ型など
グリル型
ノズル型(2重)出典:檜工業
パンカールーバー型 出典:オーケー器材

線状吹出口

  • 細長いスリットやライン状の吹出口
  • 誘引比が高く、均一な温度分布になりやすい
  • 天井や壁に埋め込み設置が多い
  • ペリメーターゾーン(窓際)やデザイン性重視の空間で多用
  • 低騒音
出典:ジャパンアイビック

面状吹出口

  • 多孔パネル型や天井パネル型など、天井や床の広い面から微風速で吹き出す
  • 面全体から空気が供給される
  • 天井放射冷暖房や床吹出口などで使用
  • 快適で均一な空調が可能

下記画像のように穴の空いたボードから風を出す。

解説動画

解説動画はまだありません

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする