問題
送風機に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 送風機は、吐出圧力の大きさに応じてファンとブロワに分類され、空気調和用の送風機はファンに属する。 |
2. | 遠心式送風機では、空気が軸方向から入り、軸に対して傾斜して通り抜ける。 |
3. | 送風系の抵抗曲線は、ダクトの形状やダンパの開度が変わると変化する。 |
4. | 軸流式送風機は、空気が羽根車の中を軸方向から入り、軸方向に通り抜ける。 |
5. | 横流式送風機は、空気が羽根車の外周の一部から入り、反対側の外周の一部へ通り抜ける。 |
回答と解説動画
正解は(2)
1. 送風機は、吐出圧力の大きさに応じてファンとブロワに分類され、空気調和用の送風機はファンに属する。
→ 正しい
送風機は一般的に圧力によってファン(低圧)とブロワ(中圧)に分類されます。空気調和用途ではファンが主に用いられています。
2. 遠心式送風機では、空気が軸方向から入り、軸に対して傾斜して通り抜ける。
→ 不適当
遠心式送風機は、空気が軸方向から入り、羽根車で90度方向(径方向)に曲げて排気します。軸に対して「傾斜」ではなく、「直角(径方向)」に通り抜けるのが特徴です。
3. 送風系の抵抗曲線は、ダクトの形状やダンパの開度が変わると変化する。
→ 正しい
ダクトの形状やダンパの開度を変えると、送風系の抵抗曲線(圧力損失特性)は変化します。
4. 軸流式送風機は、空気が羽根車の中を軸方向から入り、軸方向に通り抜ける。
→ 正しい
軸流式送風機は、空気が羽根車の軸方向から入り、軸方向にそのまま通り抜けます。
5. 横流式送風機は、空気が羽根車の外周の一部から入り、反対側の外周の一部へ通り抜ける。
→ 正しい
横流式送風機は、空気が羽根車の外周から入り、羽根車の反対側の外周から出ていきます。
ビル管理士試験に出題される各種送風機について
ビル管理士試験で出題される送風機は、軸流送風機、遠心送風機、斜流送風機、横流送風機の4種類です。主に風の進行方向について問われますので、以下の画像を参考に全て暗記しましょう。
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- 軸流送風機:空気が羽根車の中を軸方向から入り、軸方向に通り抜ける。
- 遠心送風機:空気が羽根車の中を軸方向から入り、径方向に通り抜ける。
- 斜流送風機:空気が軸方向から入り、軸に対して傾斜して通り抜ける。
- 横流送風機:空気が羽根車の外周の一部から入り、反対側の外周の一部へ通り抜ける。
送風機の分類
送風機はファンとブロワに分類される。それぞれの特徴は以下の通り。
- ファン
- 吐出圧力が低い(一般に9.8kPa未満)
- 大風量・低圧力で空気を送る
- 空気調和(エアコン、換気扇、一般ダクト送風など)で主に使われる
- ブロワ
- 吐出圧力が中程度(一般に9.8kPa以上)
- 中圧力・中風量で空気を送る
- ダクトが長い、抵抗が大きい場合や、局所排気、工場設備などで使われる
空気調和用途ではファンが主に用いられています。
その他おぼえておくべき知識
多翼送風機はシロッコファンとも呼ばれ、遠心式送風機に分類される。
ベーン型送風機は軸流送風機に分類される。
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