問題
空気調和設備に用いられる加湿装置と除湿装置に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 冷却除湿機は、空気を冷却して露点温度以下にし、水蒸気を凝縮分離する方式である。 |
2. | 吸収式除湿機は、塩化リチウムなどの吸収剤を利用した湿式の除湿装置である。 |
3. | 蒸気式加湿器では、水中に含まれる微生物の放出により空気質が悪化することがある。 |
4. | 吸着式除湿機は、シリカゲルなどの固体吸着剤に水蒸気を吸着させて除湿する装置である。 |
5. | 気化式加湿器では、温度降下が生じる。 |
回答と解説動画
正解は(3)
1. 冷却除湿機は、空気を冷却して露点温度以下にし、水蒸気を凝縮分離する方式である。
→正しい
冷却除湿は、空気を冷却コイルで冷やし露点温度以下にすることで、水蒸気を凝縮(結露)させて除湿する方式です。
2. 吸収式除湿機は、塩化リチウムなどの吸収剤を利用した湿式の除湿装置である。
→正しい
吸収式除湿は、塩化リチウムや塩化カルシウムなどの吸収液に水蒸気を吸収させる湿式の除湿方式です。
3. 蒸気式加湿器では、水中に含まれる微生物の放出により空気質が悪化することがある。
→不適当
蒸気式加湿器は、水を加熱して蒸気を発生させるため、水中の微生物は加熱で死滅します。よって「微生物の放出により空気質が悪化する」ことはありません。
※微生物による空気質悪化が問題となるのは「気化式」や「超音波式」加湿器です。
4. 吸着式除湿機は、シリカゲルなどの固体吸着剤に水蒸気を吸着させて除湿する装置である。
→正しい
吸着式除湿は、シリカゲルやゼオライトなどの固体吸着剤に水蒸気を吸着させる乾式の除湿方式です。
5. 気化式加湿器では、温度降下が生じる。
→正しい
気化式加湿器は、水が蒸発する際に周囲の熱を奪うため、加湿した空気の温度は下がります。
加湿装置まとめ
方式 | 共通する特徴 | 加湿装置の種類 |
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気化方式 |
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蒸気方式 |
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水噴霧方式 |
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