ビル管理士 2023年(R5年) 問38  過去問の解説【建築物の環境衛生】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

電場・磁場・電磁波に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.電磁波は真空中も空気中も光速で伝わる。
2.高エネルギーであるX線、γ線は電離作用をもつ。
3.電場と磁場の振動が伝播(でんぱ)する波動の総称を電磁波という。
4.光を波長の長さ順に並べると、紫外線が一番長く、その次が可視光線で、赤外線が一番短い。
5.静電場は、電撃や皮膚がチリチリする不快感をもたらすことがある。
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回答と解説動画

正解は(4)

1.電磁波は真空中も空気中も光速で伝わる
→ 正しい
空気中の光速は真空中よりごくわずかに遅くなりますが、その差は約0.03%程度と極めて小さく、実用上は「空気中でも光速」とみなされます。

2.高エネルギーであるX線、γ線は電離作用をもつ
→ 正しい
X線やγ線は高エネルギーで、物質中の原子や分子を電離させる作用があります。

比較項目非電離放射線電離放射線
主な種類・例電波、マイクロ波、赤外線、可視光線、紫外線(UV-A/B)、超音波、MRI等α線、β線、γ線、X線、中性子線、重イオン線
電離作用原子や分子を電離させるエネルギーを持たない原子や分子から電子をはぎ取り電離させる高いエネルギーを持つ
主な影響・用途熱作用(赤外線)、皮膚障害(紫外線)、通信、加熱、診断(MRI・超音波)などがん・遺伝子障害・白血病・脱毛・皮膚障害・放射線治療・診断(X線撮影など)

放射線の分類については2024年問55参照

3.電場と磁場の振動が伝播(でんぱ)する波動の総称を電磁波という
→ 正しい
電磁波は、電場と磁場が互いに直角に振動しながら空間を伝わる波動です。

4.光を波長の長さ順に並べると、紫外線が一番長く、その次が可視光線で、赤外線が一番短い
→ 不適当
正しくは「赤外線(長い)→可視光線→紫外線(短い)」です。この選択肢は波長の順序が逆になっています。

ついでに電磁波の波長順も覚えましょう。
電波(長波・中波・短波)>赤外線>可視光線>紫外線>X線・γ線(電離放射線)

5.静電場は、電撃や皮膚がチリチリする不快感をもたらすことがある
→ 正しい
静電場の影響で、電撃や皮膚のチリチリ感などの不快感が生じることがあります。

ヘタ・レイ

静電気ってやつですね。

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