問題
建築物における室内空気とその環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 一般の室内環境下では、窒素の人体への健康影響はない。 |
2. | 一般的な室内空気中の酸素濃度は、約21%である。 |
3. | 良好な室内空気環境を維持するためには、1人当たり10m3/h以上の換気量が必要である。 |
4. | 建築物衛生法では、粒径(相対沈降径)がおおむね10μm以下の粉じんを測定対象としている。 |
5. | 花粉は、エアロゾル粒子として室内に存在し得る。 |
回答と解説動画
正解は(3)
1.一般の室内環境下では、窒素の人体への健康影響はない
→ 正しい
窒素(N₂)は大気の約78%を占める不活性ガスで、通常の濃度では人体に無害です。ただし、窒素酸化物(NOx)は健康影響がありますが、本選択肢は単体の窒素を指しています。
2.一般的な室内空気中の酸素濃度は、約21%である
→ 正しい
大気中の酸素濃度は約21%で、適切な換気が行われている室内でも同程度の濃度が維持されます。
3.良好な室内空気環境を維持するためには、1人当たり10m³/h以上の換気量が必要である
→ 不適当
「二酸化炭素濃度1,000ppm以下」を維持するために1人当たり30m³/h以上の換気量が必要とされています。10m³/hでは不十分です。
4.建築物衛生法では、粒径(相対沈降径)がおおむね10μm以下の粉じんを測定対象としている
→ 正しい
建築物環境衛生管理基準では、浮遊粉じん濃度(10μm以下の粒子)を0.15mg/m³以下と規定しています。
5.花粉は、エアロゾル粒子として室内に存在し得る
→ 正しい
花粉の粒径は10~100μm程度ですが、微小な花粉や破片はエアロゾル(浮遊粒子)として室内に侵入・滞留します。
解説動画
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