問題
廃棄物処理法における産業廃棄物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 建築物内の医療機関から感染のおそれのある産業廃棄物が排出される場合は、当該建築物の所有者が、特別管理産業廃棄物管理責任者を設置しなければならない。 |
2. | 爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に被害を生ずるおそれのある性状を有するものとして政令で定める産業廃棄物を、特別管理産業廃棄物としている。 |
3. | 産業廃棄物の処理は、排出事業者が、その責任において、自ら又は許可業者への委託により行う。 |
4. | 産業廃棄物の輸出には環境大臣の確認が必要である。 |
5. | 事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃えがら、汚泥、廃油等、20種類が産業廃棄物として定められている。 |
回答と解説動画
正解は(1)
1.建築物内の医療機関から感染のおそれのある産業廃棄物が排出される場合は、当該建築物の所有者が、特別管理産業廃棄物管理責任者を設置しなければならない。
→不適当
特別管理産業廃棄物の管理責任者は、その廃棄物を排出する事業者(=診療所側)が置かなければいけません。問題文では建築物所有者となっているため誤りです。
2.爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に被害を生ずるおそれのある性状を有するものとして政令で定める産業廃棄物を、特別管理産業廃棄物としている。
→正しい
特別管理産業廃棄物とは、通常の産業廃棄物よりも爆発性、毒性、感染性などが高く、人の健康や生活環境に被害を及ぼす可能性のある廃棄物のことです。通常の産業廃棄物よりも厳格な管理と処理基準が適用されます。
3.産業廃棄物の処理は、排出事業者が、その責任において、自ら又は許可業者への委託により行う。
→正しい
廃棄物処理法により、産業廃棄物の排出事業者には「処理責任」が課されており、自ら処理するか、適正な許可業者に委託しなければなりません。
廃棄物処理法
第十一条
事業者は、その産業廃棄物を自ら処理しなければならない。
第十二条
5 事業者は、その産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、その運搬については第十四条第十二項に規定する産業廃棄物収集運搬業者その他環境省令で定める者に、その処分については同項に規定する産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者にそれぞれ委託しなければならない。
4.産業廃棄物の輸出には環境大臣の確認が必要である。
→正しい
産業廃棄物の輸出には環境大臣の確認が必要です。
廃棄物処理法
第十条 一般廃棄物を輸出しようとする者は、その一般廃棄物の輸出が次の各号に該当するものであることについて、環境大臣の確認を受けなければならない。
第十五条の四の七 第十条の規定は、産業廃棄物を輸出しようとする者について準用する。この場合において、同条第一項第四号中「市町村」とあるのは、「事業者(自らその産業廃棄物を輸出するものに限る。)」と読み替えるほか、同条の規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
5.事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃えがら、汚泥、廃油等、20種類が産業廃棄物として定められている。
→正しい
政令(廃棄物処理法施行令)により、産業廃棄物は「燃え殻」「汚泥」「廃油」など、以下の20種類が指定されています。
「燃えがら、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック、ゴムくず、金属くず、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず、鉱さい、がれき類、ばいじん、紙くず、木くず、繊維くず、動植物性残さ、動物系固形不要物、動物のふん尿、動物の死体、これら以外で産業廃棄物を処分するために処理したもの」
ただし、「紙くず」「木くず」「繊維くず」「動植物性残さ」「動物系固形不要物」「動物のふん尿」「動物の死体」については特定の業種(建設業、製造業など)から排出されたもののみが産業廃棄物として扱われます。
※オフィスから出るコピー用紙などの紙くずは上記業種に該当しないため、「一般廃棄物(事業系一般廃棄物)」になります。
したがって、上記20種類に該当しない廃棄物(たとえば飲食店から出る生ごみなど)は、原則として一般廃棄物(事業系)に分類されます。
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