問題
騒音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 騒音レベル85dB以上の騒音に長期間曝(ばく)露されると、聴力に障害が起こる。 |
2. | 騒音により副腎ホルモンの分泌増加など、内分泌系への影響が起こる。 |
3. | 文章了解度は、聴取妨害に関する音声の了解の程度を評価する指標である。 |
4. | 騒音が発生する業務に従事する労働者の4,000Hzの聴力レベルが20dBであれば、騒音性難聴とされる。 |
5. | 一般環境騒音に係る環境基準は、地域類型別及び道路に面しない地区と道路に面する地区に区分し決められている。 |
回答と解説動画
正解は(4)
1.騒音レベル85dB以上の騒音に長期間曝露されると、聴力に障害が起こる
→正しい
85dB以上の騒音に長時間さらされると、内耳の有毛細胞が損傷し、難聴リスクが高まる。
2.騒音により副腎ホルモンの分泌増加など、内分泌系への影響が起こる
→正しい
騒音を長時間浴びると、体がストレスを感じて「副腎皮質ホルモン(コルチゾール)」などのストレスホルモンが多く分泌されます。
3.文章了解度は、聴取妨害に関する音声の了解の程度を評価する指標である
→正しい
4.騒音が発生する業務に従事する労働者の4,000Hzの聴力レベルが20dBであれば、騒音性難聴とされる
→不適当
騒音性難聴の診断基準は、4,000Hzの聴力レベルが30dB以上の場合。20dBは正常範囲であり、難聴とはされない。
5.一般環境騒音に係る環境基準は、地域類型別及び道路に面しない地区と道路に面する地区に区分し決められている
→正しい
一般環境騒音に係る環境基準は、まず地域の用途(住居系、商業系、工業系など)ごとに「地域類型」として区分されます。
さらに、「道路に面しない地域」と「道路に面する地域」に分けて、それぞれ基準値が設定されています。
道路に面する地域では、道路の車線数や沿道条件なども考慮して、一般地域とは異なる基準値が定められています。
例えば、A地域(住居地域)の昼間の基準値は、道路に面しない場合は55dB以下、2車線以上の道路に面する場合は60dB以下となります。
このように、地域類型と道路条件の両方で区分し、それぞれに応じた騒音環境基準が決められています。
解説動画
コメント