問題
排水通気配管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 排水横枝管から通気管を取り出す場合、通気管を取り出す方向は、排水横枝管の断面の真上方向中心より45°以内とする。 | ||
2. | 器具排水管から各個通気管を取り出す場合、各個通気管は、トラップのウェアから管径の2倍以上離れた位置からとする。 | ||
3. | 排水横枝管からループ通気管を取り出す場合、ループ通気管は、最下流の器具排水管を排水横枝管に接続した位置のすぐ上流からとする。 | ||
4. | 排水立て管から通気立て管を取り出す場合、通気立て管は、排水立て管に接続されている最低位の排水横枝管より低い位置からとする。 | ||
5. | 通気管の末端を窓・換気口等の付近で大気に開放する場合、その上端は、窓・換気口の上端から600mm以上立ち上げて開口する。 |
回答と解説動画
正解は(3)
1.排水横枝管から通気管を取り出す場合、通気管を取り出す方向は、排水横枝管の断面の真上方向中心より45°以内とする。
→正しい
排水管の断面の垂直中心線上部から45°以内の角度で通気管を取り出します。これは、通気管に排水が流入するのを防ぐためです。
2.器具排水管から各個通気管を取り出す場合、各個通気管は、トラップのウェアから管径の2倍以上離れた位置からとする。
→正しい
器具排水管から各個通気管を取り出す場合は、通気管をトラップのウェア、つまり封水の最上部から管径の2倍以上離れた位置に接続する必要があります。この位置が近すぎると、排水時に発生する流れによって、汚水が通気管側に侵入してしまうおそれがあるためです。
3.排水横枝管からループ通気管を取り出す場合、ループ通気管は、最下流の器具排水管を排水横枝管に接続した位置のすぐ上流からとする。
→不適当
ループ通気管は最上流の器具排水管が排水横枝管に接続される直後の下流側から立ち上げて通気立て管に接続する。最下流に設置すると、もともとの通気立管と近すぎるため、通気の意味が効果が薄くなります。
また、「最上流の器具排水管が排水横枝管に接続される直後の上流側」に設けてしまうと、通気管のほうに汚物が入ってしまった場合に、さらに上流から水が流れてくることがないため、汚物が滞留してしまいます。そのため、こういった設置方法もNGです。
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出典:日本管材センター株式会社
4.排水立て管から通気立て管を取り出す場合、通気立て管は、排水立て管に接続されている最低位の排水横枝管より低い位置からとする。
→正しい
通気立て管の下端は最低位の排水横枝管より低い位置で取り出します。
下図を確認して頂くと、通気立て管と排水立て管の接続部は、「トイレなどの衛生器具に接続されている排水横枝管の一番低いところ」よりも、さらに低い位置で接続されていることがわかると思います。
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5.通気管の末端を窓・換気口等の付近で大気に開放する場合、その上端は、窓・換気口の上端から600mm以上立ち上げて開口する。
→正しい
排水通気管の末端を大気に開放する際には、通気管を通じて悪臭や有害なガスが室内に入り込むことを防ぐ必要があります。このため、通気管の開口部は、近接する開口部(窓・換気口など)よりも600mm以上高い位置に設けるようにします。
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