ビル管理士 2022年(R4年) 問113  過去問の解説【給水及び排水の管理】

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問題

給水設備の貯水槽に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.FRP製高置水槽は、槽内照度が100lx以上になると、光合成により藻類が繁殖しやすい。
2.木製貯水槽は、断熱性に優れているため結露対策が不要である。
3.ステンレス鋼板製貯水槽は、気相部よりも液相部の腐食対策が必要である。
4.FRP製貯水槽は、機械的強度が低いため耐震補強が必要である。
5.鋼板製貯水槽には、一体成型構造にエポキシ樹脂を焼き付けコーディングしたものがある。

回答と解説動画

正解は(3)

1.FRP製高置水槽は、槽内照度が100lx以上になると、光合成により藻類が繁殖しやすい。
→正しい
FRP(ガラス繊維強化プラスチック)は光をある程度通す性質があるため、槽内に光が入ると藻類が繁殖しやすくなります。特に100[lx]以上の明るさになると、藻類の光合成が活発になり、繁殖リスクが高まります。

2.木製貯水槽は、断熱性に優れているため結露対策が不要である。
→正しい
木材は断熱性が高く、外気温の影響を受けにくいため、結露が発生しにくい特徴があります。そのため、他の材料に比べて結露対策がほとんど不要とされています。

3.ステンレス鋼板製貯水槽は、気相部よりも液相部の腐食対策が必要である。
→不適当
ステンレスの貯水槽では、水に浸かっている部分(液相部)よりも、水面より上の空気に触れている部分(気相部)のほうが腐食しやすいです。
これは、水道水に含まれる塩素系の消毒成分が蒸発して、気相部に塩素ガスがこもりやすくなるからです。
ステンレスは塩素ガスに弱いため、気相部には特に腐食対策が必要になります。

4.FRP製貯水槽は、機械的強度が低いため耐震補強が必要である。
→正しい
FRP製の貯水槽は機械的強度が低いため、耐震補強が必要とされています。FRP(繊維強化プラスチック)は、軽量で耐食性に優れる一方で、衝撃や圧力に対する強度が低いという弱点があります。

5.鋼板製貯水槽には、一体成型構造にエポキシ樹脂を焼き付けコーディングしたものがある。
→正しい
鋼板製貯水槽の中には、耐食性向上のため、エポキシ樹脂を焼き付けてコーティングした一体成型構造の製品があります。

解説動画

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