ビル管理士 2022年(R4年) 問110  過去問の解説【給水及び排水の管理】

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問題

水道水の塩素消毒に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.CT値とは、塩素濃度と接触時間の積である。
2.反応速度は、温度が高くなるほど速くなる。
3.消毒効果は、懸濁物質の種類、大きさ、濃度、微生物の種類等によって、低下の程度が変わる。
4.刺激臭を有するため、異臭味が生じる。
5.アルカリ側で消毒効果が高まる。

回答と解説動画

正解は(5)


1.CT値とは、塩素濃度と接触時間の積である。
→正しい
CT値とは、消毒剤の消毒効果を示す指標で、塩素濃度(Concentration)と接触時間(Time)を掛け合わせた値で、CT値が大きいほど消毒効果が高くなります。

2.反応速度は、温度が高くなるほど速くなる。
→正しい
塩素消毒の反応速度は、温度が高いほど速くなります。

3.消毒効果は、懸濁物質の種類、大きさ、濃度、微生物の種類等によって、低下の程度が変わる。
→正しい
水の中に土や有機物などの懸濁物質が多いと、塩素がそれらと反応してしまい、微生物に十分な消毒効果が及びにくくなります。また、微生物の種類によっても塩素に対する抵抗性が異なります。

4.刺激臭を有するため、異臭味が生じる。
→正しい
塩素消毒を行うと、水に塩素特有の刺激臭(カルキ臭)が残りやすくなります。特に塩素濃度が高すぎる場合や、有機物と反応して副生成物ができた場合に、異臭味が強く感じられることがあります。

5.アルカリ側で消毒効果が高まる。
→不適当
塩素消毒の効果は水のpHに大きく影響されます。pHが低い(酸性)ほど消毒効果の高い次亜塩素酸(HOCl)が多くなり、pHが高い(アルカリ性)ほど消毒効果の弱い次亜塩素酸イオン(OCl-)が増えます。したがって、アルカリ側では消毒効果が下がります。

解説動画

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