ビル管理士 2021年(R3年) 問61  過去問の解説【空気環境の調整】

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問題

躯体蓄熱システムに関する次の文章の(  )内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。

躯体蓄熱システムにより蓄熱槽や熱源機器の容量が低減されるが、氷蓄熱に比べ、熱損失が( ア )、蓄熱投入熱量比が( イ )。また、放熱時の熱量制御は( ウ )である。

1.大きく大きい容易
2.小さく 大きい 容易
3.大きく 小さい 容易
4.小さく 大きい 困難
5.大きく小さい困難

回答と解説動画

正解は(5)

躯体蓄熱システムとは、夜間の割安な電力を使って建物のコンクリートスラブや梁などの構造体(躯体)自体を蓄熱体として利用する空調システムです。
氷蓄熱と比べて、蓄熱槽が不要で設備スペースを節約できるメリットがあります。

ア:熱損失
躯体蓄熱はコンクリートなど建物の構造体に熱を蓄えるため、断熱が不十分な場合、外部への熱損失が大きくなりやすいです。
氷蓄熱は専用の断熱蓄熱槽を使うため、熱損失は比較的小さいです。
→ ア=大きく

イ:蓄熱投入熱量比
「蓄熱投入熱量比」とは、投入した熱量に対して実際に利用できる熱量の割合です。
躯体蓄熱は放熱制御が難しく、利用できる熱量の割合(蓄熱投入熱量比)は小さくなりがちです。
氷蓄熱は蓄熱・放熱の制御がしやすく、投入熱量比は比較的大きくなります。
→ イ=小さい

ウ:放熱時の熱量制御
躯体蓄熱はコンクリートなどの熱伝導・放熱速度が遅く、放熱量の細かい制御が困難です。
→ ウ=困難

令和2年問66では水蓄熱に必要な蓄熱層について解説しています。

解説動画

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