問題
建築物衛生法に基づくねずみ・昆虫等の防除に関する次の文章の( )内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。
ねずみ等の防除においては、IPM(総合的有害生物管理)の理念に基づく防除を実施しなければならない。この防除においては、( ア )や( イ )、防除法の選定、( ウ )等が重要視され、防除法の選定においては、( エ )や侵入防止対策を優先的に検討する必要がある。
ア | イ | ウ | エ | |
1. | 使用薬剤の選定 | 防除目標の設定 | 利用者の感覚的評価 | 発生時対策 |
2. | 生息密度調査 | 防除目標の設定 | 生息指数による評価 | 発生時対策 |
3. | 使用薬剤の選定 | 化学的対策 | 使用薬剤の種類 | 発生時対策 |
4. | 生息密度調査 | 防除目標の設定 | 生息指数による評価 | 発生予防対策 |
5. | 発生時対策 | 化学的対策 | 利用者の感覚的評価 | 発生予防対策 |
回答と解説動画
正解は(4)
正しくは以下のようになります。
ねずみ等の防除においては、IPM(総合的有害生物管理)の理念に基づく防除を実施しなければならない。この防除においては、( 生息密度調査 )や( 防除目標の設定 )、防除法の選定、( 生息指数による評価 )等が重要視され、防除法の選定においては、( 発生予防対策 )や侵入防止対策を優先的に検討する必要がある。
IPM(総合的有害生物管理)では、発生時の対策よりも、いかにして発生させないことが重要です。
そのため、(ア)に入る選択肢は、「使用薬剤の選定」や「発生時対策」だと発生したあとのことを想定しているため、その前段階である「生息密度調査」が適切であることがわかります。
(イ)についても、「化学的対策」だと発生したあとのことを想定しているので、その前段階である「防除目標の設定」がしっくりきます。
(ウ)については、「使用薬剤の種類」は発生したあとのことを想定しているため違うことがわかります。
「利用者の感覚的評価」と「生息指数による評価」に関しては悩むところですが、令和4年問179選択肢3のように「利用者への聞き取り(利用者の感覚的評価)よりも、トラップ調査などによる生息状況の把握(生息指数による評価)」が重要であるという論点が狙われていますので、ここも判断が出来るとところだと思います。
※この論点は、さらに過去の年度でも狙われています。
(エ)には、当然「発生時対策」ではなく、「発生予防対策」が入ります。
このように考えていけば納得できるのではないでしょうか。
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