問題
衛生害虫と健康被害に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | イエバエは、消化器感染症の病原体を運ぶことが知られている。 | ||
2. | 微小なダニや昆虫類の死骸の破片は、喘息の原因の一つである。 | ||
3. | ハチ毒中には、アミン類以外に、アレルギー反応を起こす酵素類が含まれている。 | ||
4. | ヒアリが各地の港湾地区で発見されており、皮膚炎の被害が懸念されている。 | ||
5. | トコジラミは、高齢者の入院患者が多い病院での吸血被害が問題となっている。 |
回答と解説動画
正解は(5)
本問は殺虫剤の種類や特徴に関する知識が無いと解けません。詳しくは以下の記事を確認してください。
1.イエバエは、消化器感染症の病原体を運ぶことが知られている。
→正しい
イエバエは、汚物や腐敗物などに集まるため、そこから腸管出血性大腸菌(O-157)の病原体を運ぶとされています。
2.微小なダニや昆虫類の死骸の破片は、喘息の原因の一つである。
→正しい
ヒョウヒダニの死骸やフン、昆虫の死骸の破片などは、吸入アレルゲンとして喘息やアレルギー性鼻炎の原因となります。
3.ハチ毒中には、アミン類以外に、アレルギー反応を起こす酵素類が含まれている。
→正しい
ハチ毒にはヒスタミンなどのアミン類のほか、ホスホリパーゼA₂やヒアルロニダーゼなどの酵素類が含まれており、アレルギー反応を引き起こす原因となります。(酵素の名前などは覚えなくていいです)
4.ヒアリが各地の港湾地区で発見されており、皮膚炎の被害が懸念されている。
→正しい
ヒアリは強い毒針をもち、刺されると激しい痛みや水疱、皮膚炎などを引き起こすことがあります。日本では港湾部を中心に発見例が報告されています。
5.トコジラミは、高齢者の入院患者が多い病院での吸血被害が問題となっている。
→不適当
トコジラミは、主に旅館やビジネスホテルなど不特定多数の人が出入りする施設で発生しやすいです。特に、海外からの旅行者が多い場所では、持ち込まれるリスクが高まります。
医療機関(高齢者施設など)で発生しやすいのは、疥癬(かいせん)の原因となるヒゼンダニです。
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