ビル管理士 2021年(R3年) 問161  過去問の解説【清掃】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

建築物内の廃棄物等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.し尿を含まないビルピットの汚泥は、産業廃棄物である。
2.事業活動に伴って生じたプラスチック類は、産業廃棄物である。
3.水銀が使用されている蛍光管は、廃棄に関して取扱いが規制されている。
4.再利用される古紙は、登録された資源回収業者などによって取り扱われる。
5.特定建築物の清掃作業に伴う廃液の排水基準値は、建築物衛生法により定められている。

資格の教材代を節約する方法【Kindle Unlimited】

回答と解説動画

正解は(5)

本問は、産業廃棄物の定義を知らないと答えが出せません。産業廃棄物は以下の20種類があります。

「燃えがら、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック、ゴムくず、金属くず、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず、鉱さい、がれき類、ばいじん、紙くず木くず繊維くず、動植物性残さ、動物系固形不要物、動物のふん尿、動物の死体、これら以外で産業廃棄物を処分するために処理したもの」

ただし、「紙くず」「木くず」「繊維くず」「動植物性残さ」「動物系固形不要物」「動物のふん尿」「動物の死体」については特定の業種(建設業、製造業など)から排出されたもののみが産業廃棄物として扱われます。
※オフィスから出るコピー用紙などの紙くずは上記業種に該当しないため、「一般廃棄物(事業系一般廃棄物)」になります。

したがって、上記20種類に該当しない廃棄物(たとえば飲食店から出る生ごみなど)は、原則として一般廃棄物(事業系)に分類されます。

さらに細かい情報が知りたい場合はこちら⇒産業廃棄物の分類について

1.し尿を含まないビルピットの汚泥は、産業廃棄物である。
→正しい
ビルピット汚泥(し尿を含まない汚泥)は、「産業廃棄物(汚泥)」に該当します。

2.事業活動に伴って生じたプラスチック類は、産業廃棄物である。
→正しい
事業活動に伴って生じたプラスチック類は「廃プラスチック類」として産業廃棄物に分類されます。

3.水銀が使用されている蛍光管は、廃棄に関して取扱いが規制されている。
→正しい
水銀が使用されている蛍光管は、「水銀使用製品産業廃棄物」として収集・運搬や処分に関して都道府県から許可を得た業者に依頼するなど、取り扱いに規制があります。

4.再利用される古紙は、登録された資源回収業者などによって取り扱われる。
→正しい
古紙は再生資源として回収・再利用されており、登録を受けた資源回収業者などにより分別収集されています。

5.特定建築物の清掃作業に伴う廃液の排水基準値は、建築物衛生法により定められている。
→不適当
建築物衛生法(建築物における衛生的環境の確保に関する法律)では、排水に関する「排水基準値」は定められていません。
ちなみに、排水の水質に関する規制は、水質汚濁防止法や下水道法などに規定があります。

水質汚濁防止法は、公共用水域(河川、湖沼など)に排出される排水を規制し、下水道法は、公共下水道に排出される排水を規制します。

解説動画

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次