ビル管理士 2021年(R3年) 問155  過去問の解説【清掃】

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問題

廃棄物の中間処理施設とその主な効果に関する語句の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

1.焼却施設  減量化
2.焼却残渣溶融施設 安定化
3.ごみ燃料化施設  安定化
4.粗大ごみ処理施設 減容化
5.高速堆肥化施設  資源化

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回答と解説動画

正解は(3)

中間処理の目的は、廃棄物の容量を減らすことです。 国土の狭い日本では埋め立て施設の数に限界があるため、少しでもごみの量を減らすことが重要です。
そのため、廃棄物中間処理施設では、ごみの無害化、減量化、減容化、安定化、資源化を行っています。これらの処理を加えることで、廃棄物の量を減らし、状態を安定させ最終処分(埋め立て)に適した状態にします。

ヘタ・レイ

排出されたゴミをそのまま埋め立てていたら、日本はゴミだらけになっちゃいますからね!

中間処理施設で行う工程の内容は以下の通りです。

  • 無害化:有害な物質を取り除き、安全にする
  • 減量化:ごみの重量を減らす
  • 減容化:ごみの体積を小さくする
  • 安定化:腐敗や化学反応を起こしにくい状態にする
  • 資源化:再生可能な資源として活用するために分別・加工する

1.焼却施設   減量化
→正しい
焼却施設とは廃棄物を燃焼させて処理する施設のことで、焼却処理によって廃棄物の体積・重量を大幅に減少させることができるため、減量化、減容化、安定化になります。

2.焼却残渣溶融施設  安定化
→正しい
焼却残渣溶融施設とは、ごみ焼却施設から排出される焼却残渣(焼却灰やばいじんなど)を高温で溶融し、減容化・安定化・資源化する施設のことです。具体的には、1300℃以上の高温で焼却残渣を溶融し、溶融スラグを生成します。この溶融スラグは、アスファルトやコンクリートの骨材などに再利用されることがあります。
焼却残渣には有害な物質が含まれているため、これを処理することで安定化となり、溶融スラグを生成することは資源化につながります。

3.ごみ燃料化施設   安定化
→不適当
ごみ燃料化施設とは、可燃ごみなどを圧縮・固形化して燃料(ごみ固形化燃料)を製造する施設のことで、主な目的は減量化、減容化、資源化になります。問題文にある安定化のような効果はありません。

4.粗大ごみ処理施設  減容化
→正しい
粗大ごみ処理施設では、粗大ごみを破砕・圧縮などの処理によって体積を小さくするため、減容化が主な効果となります。また一部は資源として回収もするので資源化の効果もあります。

5.高速堆肥化施設   資源化
→正しい
高速堆肥化施設とは、生ゴミなどの有機性廃棄物を微生物の力で分解・発酵させて堆肥を短期間で大量に作る施設のことです。堆肥にすることで資源化となりますし、減量化、減容化、安定化の効果もあります。

解説動画

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