問題
給湯設備に使用される材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 金属材料の曲げ加工を行うと、応力腐食が生じることがある。 | ||
2. | 耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管の最高使用許容圧力は、使用温度が高くなると低下する。 | ||
3. | 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。 | ||
4. | ステンレス鋼管は、酸化被膜による母材の不動態化によって耐食性が保持される。 | ||
5. | ポリブテン管の線膨張係数は、銅管と比較して小さい。 |
回答と解説動画
正解は(5)
1.金属材料の曲げ加工を行うと、応力腐食が生じることがある。
→正しい
金属材料の曲げ加工は、材料に残留応力を生じさせます。この残留応力と、腐食性環境が組み合わさることで、応力腐食割れという現象が発生します。
2.耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管の最高使用許容圧力は、使用温度が高くなると低下する。
→正しい
耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管は、温度が高くなるほど最高使用許容圧力が低下します。これは、温度上昇によって管の強度が低下するためです。
3.樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。
→正しい
樹脂管は高温で塩素による劣化が進みやすくなります。
4.ステンレス鋼管は、酸化被膜による母材の不動態化によって耐食性が保持される。
→正しい
ステンレス鋼管は、表面に形成された酸化被膜(不動態被膜)によって耐食性が保たれます。この酸化被膜は、ステンレス鋼に含まれるクロムが空気中の酸素と反応してできる、非常に薄い膜です。この膜が、内部の金属を腐食から守る「鎧」のような役割を果たします。
5.ポリブテン管の線膨張係数は、銅管と比較して小さい。
→不適当
ポリブテン管の線膨張係数は銅管よりもはるかに大きく、温度変化による伸縮が大きい材料です。というか、樹脂管は金属管と比べて線膨張係数がかなり大きいです。
解説動画
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