ビル管理士 2021年(R3年) 問118  過去問の解説【給水及び排水の管理】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.壁掛けシャワーの使用温度は、42℃程度である。
2.自然冷媒ヒートポンプ給湯機による湯の最高沸き上げ温度は、60℃である。
3.総合病院における使用湯量は、100~200L/(床・日)程度である。
4.架橋ポリエチレン管の使用温度は、95℃以下とする。
5.ガス瞬間湯沸器の能力表示で1号とは、約1.74kWの加熱能力である。

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回答と解説動画

正解は(2)

1.壁掛けシャワーの使用温度は、42℃程度である。
→正しい
シャワーの快適な使用温度は42℃程度とされています。

2.自然冷媒ヒートポンプ給湯機による湯の最高沸き上げ温度は、60℃である。
→不適当
自然冷媒(CO₂)ヒートポンプ給湯機の多くは、最高沸き上げ温度が90℃前後まで対応しています。

3.総合病院における使用湯量は、100~200L/(床・日)程度である。
→正しい
総合病院の設計用使用湯量は、100~200L/(床・日)程度が標準的な目安です。その他の施設の設計給湯量は以下のとおりです。

施設・用途設計給湯量(目安)
ホテル宿泊部150~250 L/(人・日)
事務所7~10 L/(人・日)
総合病院100~200 L/(床・日)
集合住宅150~300 L/(戸・日)

4.架橋ポリエチレン管の使用温度は、95℃以下とする。
→正しい
架橋ポリエチレン管の耐熱温度は95℃以下が一般的です。

樹脂管の使用温度まとめ:

  • 耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管:90℃以下
  • ポリブテン管の使用温度:90℃以下
  • 耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管:85℃以下
  • 架橋ポリエチレン管:95℃

上記は全て樹脂製の管で、以下のような形状をしています。樹脂なので金属と比べて熱に弱いです。また、樹脂管は使用温度が高くなると、許容圧力は低くなるという特徴があります。

ポリ塩化ビニル管
出典:クボタケミックス
架橋ポリエチレン管
出典:クボタケミックス
ポリブデン管
出典:三和商工

5.ガス瞬間湯沸器の能力表示で1号とは、約1.74kWの加熱能力である。
→正しい
ガス瞬間湯沸器に表示されている「〇号」とは、水温を25℃上昇させたお湯を1分間に何リットル出せるかを表しています。
たとえば「16号」の場合、1分間に16リットルの水を25℃上昇させる能力があるという意味です。
また、1号はおおよそ1.74kWの加熱能力に相当します。
したがって、16号なら約27.8kW(1.74 × 16)の加熱能力を持つということになります。

解説動画

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