ビル管理士 2020年(R2年) 問45  過去問の解説【建築物の環境衛生】

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問題

消毒薬に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.クレゾールは、食器の消毒には不適である。
2.逆性石けんは、緑膿菌や結核菌に対する殺菌力は弱い。
3.ホルマリンは、全ての微生物に有効である。
4.消毒用エタノールは、一部のウイルスには無効である。
5.次亜塩素酸ナトリウムは、芽胞にも有効である。

回答と解説動画

正解は(5)

1.クレゾールは、食器の消毒には不適である。
→ 正しい
クレゾールはフェノール系の消毒薬で、強い殺菌力がありますが、臭気や毒性が強く、食器や調理器具の消毒には適しません。主に便器や床などの消毒に使われます。食器には安全性の高い消毒薬(次亜塩素酸ナトリウムや熱湯消毒など)が使われます。

2.逆性石けんは、緑膿菌や結核菌に対する殺菌力は弱い。
→ 正しい
逆性石けん(塩化ベンザルコニウムなど)は、手指や器具の消毒に使われますが、緑膿菌や結核菌に対する殺菌力が弱いという特徴があります。

3.ホルマリンは、全ての微生物に有効である。
→ 正しい
ホルマリン(ホルムアルデヒド水溶液)は強力な消毒薬で、芽胞も含めてほぼ全ての微生物に有効です

4.消毒用エタノールは、一部のウイルスには無効である。
→ 正しい
エタノールはインフルエンザウイルスなどには有効ですが、ノロウイルス、ロタウイルスなどには効果が弱いです。
手指消毒や器具消毒に広く使われますが、ウイルスの種類によっては他の消毒薬(次亜塩素酸ナトリウムなど)が推奨されます。

5.次亜塩素酸ナトリウムは、芽胞にも有効である。
→ 不適当
次亜塩素酸ナトリウムは、細菌や多くのウイルスには有効ですが、芽胞には十分な効果がありません
芽胞を完全に殺滅するには、ホルマリン、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)などの高水準消毒・滅菌法が必要です。

解説動画

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