ビル管理士 2020年(R2年) 問25  過去問の解説【建築物の環境衛生】

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問題

温熱条件の快適性に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.温冷感とは心理反応であり、人間の主観的評価による指標である。
2.快適感は、核心温の状態に関わらず一定である。
3.一般に、平均皮膚温が33~34℃の時に温熱的中性申告が得られる。
4.温熱的快適感とは、熱環境に対して満足感を表現できる心の状態をいう。
5.快適感尺度は、諸外国で開発されたものを日本語に翻訳して用いられているものが多く、言語による違いが生じる。

回答と解説動画

正解は(2)

1.温冷感とは心理反応であり、人間の主観的評価による指標である
→正しいです
温冷感(温熱感覚)は、暑い・寒いといった感覚を人が自分の感じ方で評価するものです。これは「主観的な心理反応」であり、例えば「やや暑い」「寒い」などの評価は人によって異なります。温熱環境の評価では、こうした主観的な指標が重要視されます。

2.快適感は、核心温の状態に関わらず一定である
→不適当です
快適感(温熱的快適感)は、体の深部温度(核心温)や皮膚温の変化に大きく影響されます。例えば、運動後や発熱時などで核心温が高い場合、同じ室温でも暑く感じやすくなります。逆に、寒い場所に長くいると核心温が下がり、暖かい環境をより快適に感じるようになります。つまり、快適感は体の内部状態によって大きく変化するため、「一定である」という記述は誤りです。

3.一般に、平均皮膚温が33~34℃の時に温熱的中性申告が得られる
→正しいです
多くの研究や実験で、平均皮膚温が33~34℃のときに「暑くも寒くもない」と感じる(温熱的中性)と申告する人が多いことが示されています。

4.温熱的快適感とは、熱環境に対して満足感を表現できる心の状態をいう
→正しいです
温熱的快適感とは、人が「暑い」「寒い」「心地良い」などの温熱感覚を主観的に評価し、その状態が快適であると感じることです。これは、気温、湿度、気流、放射熱などの環境要素、および個人の着衣量や活動量など、様々な要因によって影響を受けます。

5.快適感尺度は、諸外国で開発されたものを日本語に翻訳して用いられているものが多く、言語による違いが生じる
→正しいです
快適感尺度は、もともと英語圏などで開発され、日本語訳して使われることが多いです。翻訳の際に「slightly warm(やや暖かい)」や「neutral(中性)」などの表現が日本語の感覚と微妙に異なることがあり、言語や文化による違いが生じることが実際に指摘されています。

ヘタ・レイ

選択肢5とか本当にどうでもいい内容ですよね・・・。

解説動画

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