問題
蚊の防除に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 昆虫成長制御剤(IGR)は、成虫に対する致死効果が認められない。 | ||
2. | 浄化槽内の殺虫剤処理後も成虫数が減少しない場合は、より高い濃度の薬剤を複数回処理する。 | ||
3. | 浄化槽に殺虫剤を処理する場合には、クレゾールなどの殺菌剤を含有する製剤は使用しない。 | ||
4. | 防除を効果的に行うためには、吸血被害の聞取調査や成虫の発生状況の調査を行う。 | ||
5. | 排水槽や汚水槽の通気管は、外部からの成虫の侵入経路となる。 |
回答と解説動画
正解は(2)
1.昆虫成長制御剤(IGR)は、成虫に対する致死効果が認められない。
→正しい
IGR(Insect Growth Regulator:昆虫成長制御剤)は、幼虫の脱皮や蛹化を阻害することで繁殖を抑える薬剤であり、成虫に対しては基本的に致死効果を持ちません。
2.浄化槽内の殺虫剤処理後も成虫数が減少しない場合は、より高い濃度の薬剤を複数回処理する。
→不適当
成虫数が減少しない場合、薬剤が合っていない可能性があるため、異なる系統の殺虫剤を試すのが適切な対応です。薬剤の濃度を濃くするのは環境にも良くないですし、該当の蚊がさらに薬剤に対して耐性を持つ可能性があります。
3.浄化槽に殺虫剤を処理する場合には、クレゾールなどの殺菌剤を含有する製剤は使用しない。
→正しい
クレゾールなどの殺菌剤を含む薬剤は、浄化槽内の微生物を殺してしまい、浄化機能を低下させるため使用できません。
4.防除を効果的に行うためには、吸血被害の聞取調査や成虫の発生状況の調査を行う。
→正しい
成虫の発生源や発生時期・被害状況を把握することで適切な防除が可能になります。
5.排水槽や汚水槽の通気管は、外部からの成虫の侵入経路となる。
→正しい
通気管などの開口部から蚊の成虫が侵入し、槽内で繁殖することがあるため、防虫網の設置などの対策が必要です。

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