問題
床維持剤のドライメンテナンス法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 部分補修がしやすい。 | ||
2. | 前方に進む作業が主体となり、作業の安全性が高い。 | ||
3. | 汚水がほとんど発生しないので、環境汚染が少ない。 | ||
4. | 作業の工程数が少ない。 | ||
5. | ドライバフ法の床磨き機は、床面の土砂やほこりの除去に使用される。 |
回答と解説動画
正解は(5)
ドライメンテナンス法は、床面に塗布した床維持剤(フロアポリッシュ)を管理する方法です。最初に床維持剤(フロアポリッシュ)を厚く塗っておき、汚れの程度に合わせて床維持剤(フロアポリッシュ)を汚れと一緒に研磨していき、必要に応じて再塗布しながら床面の維持管理を行います。
ウェットメンテナンス法と違い、水をほとんど使わないところが特徴です。
- ドライバフ法
スプレー液を使用せずに、床磨き機や高速バフ機(1000回転以上)を使用し、回転によって発生する摩擦熱でフロアポリッシュの皮膜を溶かし床の光沢を回復させる。研磨剤を含まないフロアパッドを使う。回転数が高いほうが効果が増す。 - スプレーバフ法
洗浄つや出し作用をもつスプレー液をかけて、微細な研磨剤を少量含むフロアパッドで磨く。これによって細かい傷や軽度の汚れを除去できる。研磨作業後、水拭き、乾燥をしてから必要に応じてフロアポリッシュを塗布する。 - スプレークリーニング法
洗浄作用のあるスプレー液を噴射し、研磨剤を含むフロアパッドで研磨します。これによってフロアポリッシュの皮膜に入った汚れを、皮膜とともに削り取ります。床磨き機の回転数は200回転とし、作業後はフロアポリッシュを1~2層再塗布します。(研磨で皮膜が削れたため)
1.部分補修がしやすい。
→正しい
ドライメンテナンス法は、水や洗剤を使わないため作業に取り掛かりやすく、部分的な補修に向いています。
2.前方に進む作業が主体となり、作業の安全性が高い。
→正しい
ドライバフ機などは基本的に前進作業が主体で、コードが絡むリスクが少なく安全性が高いとされています。
3.汚水がほとんど発生しないので、環境汚染が少ない。
→正しい
水を使用しない(または極めて少量)ため、ウェットメンテナンスに比べて汚水の発生が少なく、環境への影響も軽減されます。
4.作業の工程数が少ない。
→正しい
剥離・再塗布を頻繁に行う必要がなく、塗布・乾燥・バフィングといったシンプルな工程で済む場合が多いです。
5.ドライバフ法の床磨き機は、床面の土砂やほこりの除去に使用される。
→不適当
ドライバフ法の床磨き機は、装着した専用のパッドを高速で回転させて、それによって発生する摩擦熱で皮膜を溶かし光沢を回復させます。ほこりの除去など掃除をする目的で使用するものではなく、むしろドライバフ法をする前に土砂やほこりは除去しておく必要があります。

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