ビル管理士 2020年(R2年) 問129  過去問の解説【給水及び排水の管理】

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問題

排水通気設備に関する語句の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

1.各個通気方式  トラップの自己サイホンの防止
2.排水口空間    飲料水槽の汚染防止
3.即時排水型ビルピット 排水槽の悪臭防止
4.インバートます   固形物の滞留防止
5.通気弁       通気管内の正圧防止

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回答と解説動画

正解は(5)

1.各個通気方式   トラップの自己サイホンの防止
→正しい
各個通気方式は、各排水器具のトラップごとに通気管を設ける方式で、排水時にトラップ封水が吸い取られる自己サイホン作用を防止することができます。

2.排水口空間    飲料水槽の汚染防止
→正しい
排水口空間とは、器具の排水管の出口と、排水を受ける場所の間の高さのことです。この空間があることで、排水が逆流するのを防ぎます。
以下の画像で説明すると、右にあるオーバーフロー管の先端に設けらていている空間が排水口空間です。

出典:一般財団法人埼玉水道サービス公社

3.即時排水型ビルピット 排水槽の悪臭防止
→正しい
即時排水型ビルピットは、排水を貯めずにすぐに排出する構造であるため、槽内に水が滞留せず、悪臭の発生を防止しやすくなっています。
下図のように、汚水槽のような大きなタンクを使わずに、流入してきた汚雑排水を即時ポンプアップして排水する仕組みになっています。

出典:新明和工業株式会社

4.インバートます   固形物の滞留防止
→正しい
インバートますとは、汚水枡のことを指し、汚水や雑排水に含まれる汚物が滞留しないよう枡の中に配管と同型の溝が切られており、固形物などを滞留させずスムーズに流せるようになっています。

出典:岡村水道ポンプ工業所

5.通気弁       通気管内の正圧防止
→不適当
通気弁は、排水によって生じる負圧を補うための装置であり、空気を取り込んで封水破壊を防ぐ役割があります。
以下の画像のように、排水時に負圧が発生した場合に弁が開き、空気の吸込みのみを行います。
平常時は弁が閉じているため、排水管内の臭気を漏らすことがなく、室内でも使うことが出来ます。
そのため、屋外で通気を取ると開口部が凍り付いてしまう寒冷地でも採用されています。

出典:森永エンジニアリング

解説動画

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