ビル管理士 2020年(R2年) 問114  過去問の解説【給水及び排水の管理】

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問題

給水設備の貯水槽の汚染防止に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.受水槽を屋外に設置する場合は、防護フェンスをめぐらせ出入口に施錠する。
2.貯水槽の下部、周囲には60cm以上、上部には100cm以上の点検スペースを確保する。
3.流入管は、吐水時の波立ちを防止するため、吐水部を水面下に水没させる。
4.大容量の貯水槽の場合は、槽内に迂回壁を設置して滞留水の発生を抑制する。
5.有効容量が2m3以上の貯水槽は、水槽本体との取付部に水密性をもたせた通気管を設ける。

回答と解説動画

正解は(3)

1.受水槽を屋外に設置する場合は、防護フェンスをめぐらせ出入口に施錠する。
→正しい
受水槽を屋外に設置する場合、防護フェンスを設置し出入口に施錠することで、不正侵入や汚染を防ぎます。

2.貯水槽の下部、周囲には60cm以上、上部には100cm以上の点検スペースを確保する。
→正しい
貯水槽の下部や周囲には60cm以上、上部には100cm以上の点検スペースを確保することが基準とされています。

3.流入管は、吐水時の波立ちを防止するため、吐水部を水面下に水没させる。
→不適当
流入管の吐水部は、逆流防止のため「吐水口空間」を確保し、水面下に水没させてはなりません。

受水槽の構造
出典:一般財団法人埼玉水道サービス公社

4.大容量の貯水槽の場合は、槽内に迂回壁を設置して滞留水の発生を抑制する。
→正しい
大きな貯水槽では、水の流れが悪くなって、動かない水の部分(滞留域)ができやすくなります。こうした場所では塩素が抜けやすくなったり、細菌が繁殖しやすくなったりして、水質が悪くなるリスクが高まります。そこで、貯水槽の中に迂回壁という仕切りを設けて、水の流れを作り、滞留域ができないように工夫します。これによって、貯水槽の中の水がまんべんなく循環し、衛生的に保たれます。

出典:積水アクアシステム

5.有効容量が2m3以上の貯水槽は、水槽本体との取付部に水密性をもたせた通気管を設ける。
→正しい
有効容量が2m3以上の貯水槽には、通気管を設けることが一般的です。
貯水槽は、水の出し入れによって水位が変化するため、内部の空気圧も変動します。通気管は、この圧力変動を調整し、タンクの変形や破損を防ぐ役割があります。

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