問題
殺虫剤・殺鼠剤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 昆虫の変態等の生理的な変化に影響を与え、その他の生物に影響が小さい薬剤が防除に利用されている。 | ||
2. | 有効成分の毒性と安全性は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律によって定められた基準によりチェックされている。 | ||
3. | 毒薬に該当する衛生害虫用の殺虫剤はない。 | ||
4. | ある殺虫剤の毒性がヒト又は動物と昆虫の間であまり変わらないことを、選択毒性が高いと表現する。 | ||
5. | 薬剤の安全性は、毒性の強弱や摂取量等によって決まる。 |
回答
正解は(4)
1.昆虫の変態等の生理的な変化に影響を与え、その他の生物に影響が小さい薬剤が防除に利用されている。
→正しい
これは昆虫成長制御剤(IGR)などを指しており、昆虫特有のホルモン作用に干渉するため、他の生物への影響は小さいとされています。
2.有効成分の毒性と安全性は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律によって定められた基準によりチェックされている。
→正しい
殺虫剤・殺鼠剤の基準は、毒性と安全性は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律によって定められています。
3.毒薬に該当する衛生害虫用の殺虫剤はない。
→正しい
衛生害虫防除に用いる薬剤で、毒薬に分類されるものはありません。
4.ある殺虫剤の毒性がヒト又は動物と昆虫の間であまり変わらないことを、選択毒性が高いと表現する。
→不適当
選択毒性が高い薬剤ほど、「標的生物に対して強く作用し、その他の生物への毒性が弱いこと」を意味します。問題文で、「どの生物に対してもあまり変わらない」と言っているため誤りです。
5.薬剤の安全性は、毒性の強弱や摂取量等によって決まる。
→正しい
同じ薬剤でも用量や毒性の程度により安全性が左右されます。
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