ビル管理士 2019年(R1年) 問171  過去問の解説【ねずみ、昆虫等の防除】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

下記の1~4の特徴をすべて有する殺虫剤は、次のうちどれか。

  1. 抵抗性を獲得した害虫集団の存在が知られている。
  2. 基礎的な効力は、IC50値により評価される。
  3. 昆虫などの節足動物以外の生物に対する影響が少ない。
  4. 成虫に対する致死効力はない。
1.ピレスロイド剤
2.昆虫成長制御剤(IGR)
3.対称型有機リン剤
4.非対称型有機リン剤
5.カーバメート剤

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回答

正解は(2)

本問は殺虫剤の種類や特徴に関する知識が無いと解けません。詳しくは以下の記事を確認してください。

殺虫剤の知識についてまとめました

1.ピレスロイド剤
→不適当
ピレスロイド剤は成虫に対して速効性を持つ殺虫剤であり、成虫致死効果があるため条件の「成虫に対する致死効力はない」に該当しません。

2.昆虫成長制御剤(IGR)
→正しい
IGR(Insect Growth Regulator)は幼虫や卵に作用し、成虫に対する直接的致死効果はありません。IC50値で効力評価が行われ、昆虫以外の生物への影響は少なく、抵抗性の報告もあります。

IC50(Inhibitory Concentration 50)とは、ある薬剤により昆虫の羽化を50%阻害する濃度を指します。つまり、この濃度では、対象となる昆虫の半数が羽化できなくなるということです。値が小さいほど効果が強い事を意味します。

3.対称型有機リン剤
→不適当
有機リン剤は成虫に対しても速効性があり、節足動物以外の生物への影響もあるため、条件を満たしません。

4.非対称型有機リン剤
→不適当
非対称型有機リン剤も成虫致死性があり、節足動物以外への影響もあるため、条件に合いません。

5.カーバメート剤
→不適当
カーバメート剤も成虫に対して速効性を持ち、節足動物以外への影響もあるため、条件を満たしません。

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