ビル管理士 2022年(R4年) 問130  過去問の解説【給水及び排水の管理】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

排水通気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.管径75mmの排水横管の最小勾配は、1/100である。
2.排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から200mm以上離して設置する。
3.排水槽の底の勾配は、吸込みピットに向かって1/15以上1/10以下とする。
4.排水立て管のオフセット部の上下600mm以内には、排水横枝管を設けてはならない。
5.厨房用の口径100mmの排水管に設置する掃除口の口径は、75mmとする。

回答と解説動画

正解は(5)

1.管径75mmの排水横管の最小勾配は、1/100である。
→正しい
「排水横管の管径と最小勾配」とは、排水をスムーズに流すために必要な管の太さ(直径)と、傾ける角度(勾配)に関する基準です。例えば「1/100の勾配」とは、1メートル進むごとに1cmの高さの差をつけるという意味です。
管径が75mm以下の排水横管の最小勾配は、1/100とされています。

なお、排水横管が水平すぎると、水が流れずに溜まってしまい、詰まりや悪臭の原因になります。また、逆に勾配をつけすぎると、水だけ先に流れて汚物が残ってしまうことも。そこで、管の太さ(管径)ごとに適切な「最小勾配」が決められています。

その他の管径に対する最小勾配は以下の通りです。(全て暗記)

管径最小勾配
65[mm]以下1/50
75、100[mm]1/100
125[mm]1/150
150、200、250、300[mm]1/200

2.排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から200mm以上離して設置する。
→正しい
排水ポンプはメンテナンス時の作業スペース確保や、空気の吸い込み防止のために、水中ポンプは壁面から200mm以上離して設置することが望ましいです

3.排水槽の底の勾配は、吸込みピットに向かって1/15以上1/10以下とする。
→正しい
排水槽の底は、排水を効率よく吸込みピットに集めるために、吸い込みピットに向かって15分の1以上10分の1以下の勾配を設けます。

4.排水立て管のオフセット部の上下600mm以内には、排水横枝管を設けてはならない。
→正しい
排水立て管のオフセット部では流速が乱れやすいです。そのため横枝管からの排水を妨害する可能性があるため上下600mm以内に排水横枝管を接続するのは避けるべきとされています。

5.厨房用の口径100mmの排水管に設置する掃除口の口径は、75mmとする。
→不適当
厨房用の掃除口の口径は、接続する排水管と同じ口径とするのが原則なので、この場合の掃除口の口径は100㎜とします。
なお、厨房用以外の掃除口の口径は、排水管の管径が100mm以下の場合はその配管と同じ径とし、100mmを超える場合は掃除口の口径を100mm以上となっています。

排水管の管径掃除口の口径
100mm以下管径と同じ
100mmを超える100mm以上
厨房用(例外)管径と同じ

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