ビル管理士 2022年(R4年) 問103  過去問の解説【建築物の構造概論】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

建築基準法において建築物の高さ制限に関する規定として、定められていないものは次のうちどれか。

1.道路からの高さ制限
2.隣地境界からの高さ制限
3.北側からの高さ制限
4.日影による中高層建築物の高さ制限
5.相対高さ制限

回答と解説動画

正解は(5)


1.道路からの高さ制限
→正しい
建築基準法では、建築物が前面道路に接する場合、道路の反対側境界線から一定の勾配で斜線を引き、その斜線を超えて建築できない「道路斜線制限」が定められています。これにより、道路側に圧迫感を与えず、日照や通風を確保することが目的です。

2.隣地境界からの高さ制限
→正しい
隣地斜線制限は、隣地境界線から一定の勾配で斜線を引き、その斜線を超えて建築できないという制限です。これによって、隣地への日照や通風を守り、建物同士の圧迫感を軽減します。

3.北側からの高さ制限
→正しい
北側斜線制限は、主に住居系地域で適用される規定で、北側隣地や道路から一定の勾配で斜線を引き、その斜線を超える建物を建てられないようにする制限です。北側隣地の日照を確保することが目的です。

4.日影による中高層建築物の高さ制限
→正しい
日影規制は、中高層建築物が周辺敷地に落とす日影の長さや時間を制限する規定です。これにより、周辺住民の日照権を守ることができます。特に住宅地で重要な規制です。

5.相対高さ制限
→不適当
建築基準法には「相対高さ制限」という名称や規定は存在せず、「絶対高さ制限」というものならあります。
絶対高さ制限とは、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域において、建築物の高さを制限する都市計画上の規制のことです。
原則として、都市計画で定められた高さの限度(10mまたは12m)を超えて建築物を建てることができません。
なお、高さ制限は「絶対高さ制限」「道路斜線制限」「隣地斜線制限」「北側斜線制限」「日影規制」の5つがあります。
余裕があれば各項目の意味を覚えておいても良いと思いますが、5つの名称を覚えておくだけでも合格するだけなら十分な気がします。

解説動画

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