ビル管理士 2022年(R4年) 問85  過去問の解説【空気環境の調整】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

音圧レベル80dBの音源室と面積10m2、音響透過損失20dBの隔壁で仕切られた、等価吸音面積(吸音力)が20m2の受音室の平均音圧レベルとして、最も近いものは次のうちどれか。

なお、音源室と受音室の音圧レベルには以下の関係がある。

ただし、L1,L2は音源室、受音室の平均音圧レベル[dB]、A2は受音室の等価吸音面積[m2]、Swは音の透過する隔壁の面積[m2]、TLは隔壁の音響透過損失[dB]を表す。

log102=0.3010、log103=0.4771とする。

1.50dB
2.54dB
3.57dB
4.60dB
5.63dB

回答と解説動画

正解は(3)

この問題は与えられた数字を公式に入れていくだけで解けます。公式も与えられているので親切な問題です。

与えられた条件

  • 音源室の音圧レベル:L1 = 80 dB
  • 隔壁の面積:Sw = 10 m²
  • 音響透過損失:TL = 20 dB
  • 受音室の等価吸音面積:A2 = 20 m²
  • log102=0.3010
  • log103=0.4771

計算の手順

与えられた公式を使用して問題を解きます。

この式をL2について解く

\( L_2 = L_1 – \left( TL + 10 \log_{10} \left( \frac{A_2}{S_w} \right) \right) \)

(1) A2/Swの部分を計算

問題文で与えられていた数値を代入

  • 受音室の等価吸音面積:A2 = 20 m²
  • 隔壁の面積:Sw = 10 m²

\( \frac{A_2}{S_w} = \frac{20}{10} = 2 \)

(2) 10log₁₀(A2/Sw)の計算

問題文に「log102=0.3010」とあるので、(1)で求めた数値とともにそれぞれ代入する。

\( 10\log_{10}(2) = 10 \times 0.3010 = 3.01\,\text{dB} \)

(3) L2の計算

最後に式をもう一度確認します。

\( L_2 = L_1 – \left( TL + 10 \log_{10} \left( \frac{A_2}{S_w} \right) \right) \)

これまでの計算で、10log₁₀(A2/Sw)まではわかっているので、残りのL1とTLについては問題文で与えられている数値を代入する。

  • 音源室の音圧レベル:L1 = 80 dB
  • 音響透過損失:TL = 20 dB

L2 = 80 − (20+3.01) = 80−23.01 = 56.99 dB

よって、(3)の57dBが最も近い値となる。

解説動画

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