ビル管理士 2022年(R4年) 問57  過去問の解説【空気環境の調整】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

次のエアロゾル粒子の相当径のうち、幾何相当径に分類されるものはどれか。

1.空気力学径
2.ストークス径
3.円等価径
4.光散乱径
5.電気移動度径

回答と解説動画

正解は(3)

エアロゾル粒子の相当径には、「幾何相当径」と「物理相当径」があります。

  • 幾何相当径:粒子の形状や投影面積など、幾何学的な特性に基づく径です。
  • 物理相当径:粒子の物理的な挙動(沈降速度、光散乱、電気移動度など)に基づく径です。

各選択肢について

1.空気力学径
→ 物理相当径(粒子の沈降速度に基づく)

2.ストークス径
→ 物理相当径(流体中の沈降速度に基づく)

3.円等価径
→ 幾何相当径(粒子の投影面積と等しい円の直径)

4.光散乱径
→ 物理相当径(光散乱特性に基づく)

5.電気移動度径
→ 物理相当径(粒子の電気移動度に基づく)

ポイント

  • 幾何相当径は「定方向径」と「円等価径」のみです。
  • 物理相当径は「空気力学径」「ストークス径」「光散乱径」「電気移動度径」と覚えましょう。

幾何相当径(きかそうとうけい)
→ 粒子の「見た目の大きさ」を表す径です。
たとえば、粒子を上から見て、その影(投影面積)が同じ大きさになる円の直径を「円等価径」といいます。つまり、「この粒子は、見た目でいうと直径○ミリの丸と同じくらい」と考えるものです。

物理相当径(ぶつりそうとうけい)
→ 粒子が「どう動くか」「どう振る舞うか」を基準にした径です。
たとえば、空気中でどれくらいの速さで落ちるか(沈降速度)、光をどれくらい散乱させるか、電気をかけたときにどれくらい動くか(電気移動度)など、実際の物理的な性質や動きから「この粒子は直径○ミリの丸い粒と同じように動く」と換算したものです。

ヘタ・レイ

相当径とは、大きさを比べにくいものを様々な方法で強引に直径に換算したものと思ってください。
とはいえ、これは頻出問題でもないので上記6種類の分類だけを覚えておけばOKです。

解説動画

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