ビル管理士 2022年(R4年) 問49  過去問の解説【空気環境の調整】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

一辺が3mの正方形の壁材料を組み合わせて立方体の室を作り、日射が当たらない条件で床面が地表面から浮いた状態で固定した。床と天井を含む壁材料の熱貫流抵抗を0.4(m2・K)/W、隙間換気は無視できるとし、外気温度が10℃の条件下で内部を1,620Wで加熱した。

十分に時間が経過した後の室内空気温度として、最も適当なものは次のうちどれか。

1.12℃
2.22℃
3.28℃
4.32℃
5.40℃

回答と解説動画

正解は(2)

問題の整理

  • 立方体の部屋(3m × 3m × 3m)
  • 床・天井・壁すべて同じ熱貫流抵抗:0.4 (m²・K)/W
  • 外気温:10℃
  • 室内加熱量:1,620W
  • 隙間換気なし、日射なし

1.壁の合計面積を出す

立方体なので面は6つ(壁4面+床+天井)。
1面の面積:3m × 3m = 9m²
6面合計:9m² × 6 = 54m²


2.熱貫流率(U値)を求める

熱貫流率Uは
U = 1 ÷ 熱貫流抵抗R
R = 0.4 (m²・K)/W
U = 1 ÷ 0.4 = 2.5 W/(m²・K)


3.熱流量の式を立てる

室内の加熱量(1,620W)は、最終的にすべて外壁を通じて外に逃げます。
熱流量Q(W)は
Q = U × A × (T室内 – T外気)
ここで

  • Q = 1,620W
  • U = 2.5 W/(m²・K)
  • A = 54m²
  • T外気 = 10℃

4.室内温度を求める

式に当てはめます:

1,620 = 2.5 × 54 × (T室内 – 10)

1,620 = 135 × (T室内 – 10)

(T室内 – 10) = 1,620 ÷ 135 = 12

T室内 = 12 + 10 = 22℃

正解は、2.22℃になります。

解説動画

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次