問題
給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 密閉式膨張水槽を設ける場合には、逃し弁も設ける。 |
2. | 加熱装置から逃し管を立ち上げる場合は、水を供給する高置水槽の水面よりも高く立ち上げる。 |
3. | 給湯量を均等に循環させるため、返湯管に定流量弁を設ける。 |
4. | SUS444製の貯湯槽は、腐食を防止するために電気防食を施す。 |
5. | 配管内の空気や水が容易に抜けるように、凹凸配管とはしない。 |
回答と解説動画
正解は(4)
1.密閉式膨張水槽を設ける場合には、逃し弁も設ける。
→正しい
密閉式膨張水槽(膨張タンク)を設置する際には、システムの圧力が異常に上昇した場合に備えて、逃し弁を必ず設けることが求められています。
2.加熱装置から逃し管を立ち上げる場合は、水を供給する高置水槽の水面よりも高く立ち上げる。
→正しい
逃し管(逃がし管)は、加熱装置内の圧力が異常上昇した場合に、安全に蒸気や熱水を排出するための配管です。
この逃し管の先端が高置水槽の水面よりも低い位置にあると、水槽の圧力(水頭)によって、逃し管から常時お湯が流れ出してしまうおそれがあります。そのため、逃し管は高置水槽の水面よりも高い位置に立ち上げることで、通常運転時には排水されないようにし、本当に圧力が異常に高くなったときだけ作動するようにするのが原則です。
3.給湯量を均等に循環させるため、返湯管に定流量弁を設ける。
→正しい
返湯管に定流量弁を設けることで、各系統の循環量を均等に保つことができます。
4.SUS444製の貯湯槽は、腐食を防止するために電気防食を施す。
→不適当
SUS444製の貯湯槽は、電気防食を施してはならない。SUS444は耐孔食性・耐隙間腐食性に優れているが、電気防食によって発生する水素による水素脆性割れを生じる性質があるため、電気防食は不要である。
5.配管内の空気や水が容易に抜けるように、凹凸配管とはしない。
→正しい
配管に凹凸があると、配管内の空気や水がスムーズに排出されません。特に給湯設備などでは、配管内に空気が溜まると、お湯の出が悪くなったり、水が不安定になったりする原因になります。

山があったり谷があったりしたら歩きにくいですよね。それと同じで配管もジグザグしてたら水も空気も流れが悪くなるってことです。
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