ビル管理士 2023年(R5年) 問96  過去問の解説【建築物の構造概論】

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問題

建築材料と部材の性質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.コンクリートの混和材には、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカヒューム等がある。
2.単板積層材(LVL)は、主に柱や梁に用いられる。
3.一般に、コンクリートのひび割れ幅が0.1~0.2mm以上になると鉄筋の腐食が著しくなる。
4.鋼材は等方性材料である。
5.木材の含水率は、水分を含んでいる木材の質量の、絶乾質量に対する割合をいう。

回答と解説動画

正解は(5)

1.コンクリートの混和材には、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカヒューム等がある。
→正しい
これらは代表的なコンクリートの混和材であり、強度や耐久性、作業性の向上などを目的に使用されます。

フライアッシュ
出典:グリーンクリート

2.単板積層材(LVL)は、主に柱や梁(はり)に用いられる。
→正しい
単板積層材は、繊維方向を揃えた単板を積層して作られるため、強度が高く、主に柱や梁などの軸材として利用されます。

3.一般に、コンクリートのひび割れ幅が0.1~0.2mm以上になると鉄筋の腐食が著しくなる。
→正しい
一般的に、コンクリートのひび割れ幅が0.1~0.2mm以上になると、鉄筋の腐食が著しく進行する可能性が高まります。ひび割れ幅が大きくなるほど、外部からの水や二酸化炭素などが鉄筋に到達しやすくなり、腐食を促進するため、注意が必要です。
また、発生しやすい場所としては、隅角部や開口部などがあげられます。

4.鋼材は等方性材料である。
→正しい
等方性材料とは、方向によって力学的性質が変わらない材料を指します。鋼材は、どの方向から力を加えても同じような変形や強度を示すため、等方性材料であるとされています。

5.木材の含水率は、水分を含んでいる木材の質量の、絶乾質量に対する割合をいう。
→不適当
木材の含水率は、水分を含んでいる木材の質量(湿潤質量)から、乾燥後の質量(絶乾質量)を差し引いた水分質量を、絶乾質量で割ったものを百分率で表します。
具体的には、以下の式で計算されます。
含水率(%) = (水分を含んでいる木材の質量 – 絶乾質量) / 絶乾質量 × 100

解説動画

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