ビル管理士 2024年(R6年) 問33  過去問の解説【建築物の環境衛生】

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問題

ホルムアルデヒドに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.消毒剤として用いられる。
2.建築基準法により、含有建材の使用が制限されている。
3.防腐剤として用いられる。
4.水やアルコールに溶けやすい。
5.不燃性である。
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回答と解説動画

正解は(5)

1.消毒剤として用いられる
→正しいです。ホルムアルデヒドの水溶液(一般的にホルマリンと呼ばれ、濃度は35~38%が標準です)は、強力な殺菌作用やタンパク質変性作用により、医療現場や実験室、動物病院などで器具や設備の消毒に広く使用されてきました。

2.建築基準法により、含有建材の使用が制限されている
→正しいです。シックハウス症候群防止のため、建築基準法によりホルムアルデヒドを発散する建材の使用面積が制限されています。

3.防腐剤として用いられる
→正しいです。ホルムアルデヒドは、生物標本の腐敗防止や固定化、一部の医薬品・化粧品・繊維製品などの防腐剤としても使用されてきました。

4.水やアルコールに溶けやすい
→正しいです。ホルムアルデヒドは水やアルコールなどの極性溶剤に非常に良く溶け、水溶液は「ホルマリン」と呼ばれます。

5.不燃性である
→誤りです。ホルムアルデヒドは常温で気体であり、他の着火源により燃焼するため可燃性があります。したがって不燃性ではなく、取り扱い時には火気厳禁が必要です。

ホルムアルデヒドの特徴(すべて暗記)

•刺激臭があり、常温では無色の気体で可燃性がある。

•水に非常によく溶け、35~38%の水溶液は「ホルマリン」と呼ばれる。

•消毒剤や防腐剤、樹脂の原料などに利用される。

•シックハウス症候群の主な原因物質の一つであり、目や鼻、喉、気道の粘膜を刺激し、涙、鼻水、咳、喉の痛みなどを引き起こす。

•高濃度では呼吸困難や肺気腫、肺炎など重篤な健康被害をもたらすことがある。

•発がん性が認められている。

•たばこの煙中にも含まれる。

•新築の住宅や家具類の接着剤から発散する。

•建築物衛生法では空気環境測定の測定項目に「新築、増築、大規模の修繕又は大規模の模様替えを完了し、その使用を開始した時点から直近の6月1日から9月30日までの間に1回実施する」こととされており、その基準値が0.1mg/m3以下定められている。

•建築基準法によって含有建材の使用制限がある。

解説動画

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