問題
換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
| 1. | 燃焼に必要な酸素の供給を目的とする換気設備は、排気装置の種別ごとに要求排気量等の構造基準が法的に規定されている。 | ||
| 2. | 一般的なパッケージ型空調機方式には外気導入機能があり、室内空気質の管理がしやすい。 | ||
| 3. | 中央式空気調和設備で使用する換気設備は、空調設備と兼用のシステムとして設置されることが多い。 | ||
| 4. | 厨房や倉庫では、換気設備が単独で設置されることが多い。 | ||
| 5. | ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置では、冷房除湿時のドレン管と暖房加湿時の給水管を設置しなくてもよい。 |
回答
正解は(2)
1. 燃焼に必要な酸素の供給を目的とする換気設備は、排気装置の種別ごとに要求排気量等の構造基準が法的に規定されている。
→正しい
火気を使用する場所では、不完全燃焼を防ぐために「どれくらいの空気を入れ換えるべきか」が建築基準法などで厳格に決まっています。
2. 一般的なパッケージ型空調機方式には外気導入機能があり、室内空気質の管理がしやすい。
→不適当
オフィスや店舗でよく見る「天カセ形(天井カセット形)」などの一般的なパッケージエアコンは、室内の空気を循環させて冷暖房するだけのものが多く、単体では外気を取り入れる(換気する)機能がありません。そのため、別途換気扇を設置しないと、二酸化炭素濃度が上がってしまうなどの空気質管理が難しくなります。
以下の図はパッケージ型空調機のイメージです。
室内機には冷媒を通すための冷媒管(実際には電線などもあります)しか接続されておらず、外気を通すためのダクトなどはありません。
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3. 中央式空気調和設備で使用する換気設備は、空調設備と兼用のシステムとして設置されることが多い。
→正しい
大きなビルの中央管理システムでは、外気を取り入れる際に空調機を通すことで、「換気」と「温度調整(空調)」を同時におこなうのが一般的です。
以下の図のように、中央式空調設備では外気導入や排気を空調機のシステムの中に組み込んでいます。

4. 厨房や倉庫では、換気設備が単独で設置されることが多い。
→正しい
厨房や倉庫は、一般の居室とは切り離して個別の換気扇(単独換気)を設けるのが多いです。
- 厨房:油煙、臭気、水蒸気、燃焼排ガス(CO2, CO)などが大量に発生するため、これらを他のエリア(客席や店舗)に広げないよう、独立した排気系統(第三種換気)で直接屋外に排出する必要があるためです。
- 倉庫:物品の保管・貯蔵に特化した環境を維持するため、湿気や異臭を排出する専用の換気設備が必要です。
5. ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置では、冷房除湿時のドレン管と暖房加湿時の給水管を設置しなくてもよい。
→正しい
ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置は、ヒートポンプ技術とデシカント(吸着剤)技術を組み合わせて、外気の除湿・加湿・温度調整を効率的に行う空調機です。
「デシカント」とは乾燥剤のことです。空気中の水分を吸着剤でキャッチして、ヒートポンプの熱で外に追い出したり(除湿)、外の水分を取り込んだり(加湿)するため、水そのものを排水するドレン管や給水管が不要なのが大きなメリットです。
以下のダイキン工業が公開している仕組みがわかりやすいです。2つのハイブリッドデシカ素子を交互に使い、外気と室内の湿度を交換しています。
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ヘタ・レイ普通のエアコンは、冷たいプレートに湿気を結露させて水滴にするので、排水用の「ドレン管」が必要です。でも、この装置は乾燥剤が水分をキャッチして、そのまま「水蒸気」として外に逃がすので、水滴になりません。
加湿のときも、外の空気にあるわずかな水分を乾燥剤で集めて室内に配るので、わざわざ「給水管」を繋がなくていいんです。
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