この制度は、ビル清掃や空気環境測定などの業務を行う事業者が、一定の基準(人的要件・物的要件等)を満たしている場合に、都道府県知事の登録を受けることができる制度です。
目次
制度の大きな特徴
- 登録方法:登録申請書を営業所の所在地を管轄する都道府県知事に提出する。(営業所ごとに必要)
- 登録は任意: この登録を受けていなくても業務を行うことは可能。
- 対外的な信頼: 登録を受けることで、一定の品質を維持している証明となる。
- 有効期間: 登録の有効期間は6年間。登録内容に変更や、登録の廃止があった場合は、30日以内に届け出る。
登録できる8つの業種
現在、以下の8種類の事業が登録の対象となっています。
- 建築物清掃業:建築物内の清掃を行う事業
- 建築物空気環境測定業:建築物内の空気環境(の測定を行う事業
- 建築物空気調和用ダクト清掃業:建築物の空気調和用ダクトの清掃を行う事業
- 建築物飲料水水質検査業:建築物における飲料水について、水質検査を行う事業
- 建築物飲料水貯水槽清掃業:建築物の飲料水貯水槽(受水槽、高置水槽等)の清掃を行う事業
- 建築物排水管清掃業:建築物の排水管の清掃を行う事業
- 建築物ねずみ昆虫等防除業:ねずみ昆虫等の防除を行う事業
- 建築物環境衛生総合管理業:清掃、空気調和設備及の運転、空気環境の測定、給水排水に関する設備の運転等並びに給水栓の遊離残留塩素の検査などを行う事業
登録の基準(要件)
登録を受けるためには、各業種ごとに定められた以下の2つの基準をクリアする必要があります。
- 人的要件(資格者)
- 監督者(清掃作業監督者、貯水槽清掃作業監督者など)を配置することなど
- 従事者は研修を修了したものであることなど
- 物的要件(機械器具)
- 業種ごとに指定された「必要な器具」を所有していること。
- (例:空気環境測定業なら粉塵計や一酸化炭素検知器など)
詳しくは以下のとおりですが、複雑なうえに覚える量が多すぎるので過去問で出題されたところだけおさえておけば十分です。
なお、人的要件の監督者等は、建築物環境衛生管理技術者との兼務や、複数の営業所や事業の監督者になることは認められません。
また、監督者講習会の有効期間は6年間で、継続するには再講習が必要です。
従事者に研修が必要な事業は1年に1回以上の研修が必要で、アルバイトにも受講させなくてはいけません。ちなみに、研修は全員同じ日に行う必要はなく、別々の日でもOKです。
※こんなの当たり前のことだと思いますが、問題で出題されたことがあります。
従事者全員の研修は一度に実施しなければならない。(令和2年問10選択肢5)
建築物清掃業
- 人的要件
- 監督者:清掃作業監督者(以下のどちらかを満たす者)
- 職業能力開発促進法に基づく技能検定であってビルクリーニング職種に係るものに合格した者
- 建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者であって、厚生労働大臣の登録を受けた者が行う講習を修了した者
- 従事者
- 研修を修了したものであること
- 監督者:清掃作業監督者(以下のどちらかを満たす者)
- 物的要件
- 機械器具(以下の全てが必要)
- 真空掃除機
- 床みがき機
- 設備
- 必要な設備は無し
- 機械器具(以下の全てが必要)
建築物空気環境測定業
- 人的要件
- 監督者:空気環境測定実施(以下のどちらかを満たす者)
- 厚生労働大臣の登録を受けた者が行う講習を修了した者
- 建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者(再講習は必要)
- 従事者
- 必要な要件は無い
- 監督者:空気環境測定実施(以下のどちらかを満たす者)
- 物的要件
- 機械器具(以下の全てが必要)
- 浮遊粉じん測定器
- 一酸化炭素検定器
- 炭酸ガス検定器
- 温度計
- 湿度計
- 風速計
- 空気環境の測定に必要な器具
- 設備
- 必要な設備は無し
- 機械器具(以下の全てが必要)
建築物空気調和用ダクト清掃業
- 人的要件
- 監督者:空気調和用ダクト清掃作業監督(以下のどちらかを満たす者)
- 厚生労働大臣の登録を受けた者が行う講習を修了した者
- 建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者(再講習は必要)
- 従事者
- 研修を修了したものであること
- 監督者:空気調和用ダクト清掃作業監督(以下のどちらかを満たす者)
- 物的要件
- 機械器具(以下の全てが必要)
- 電気ドリル及びシャー又はニブラ
- 内視鏡(写真を撮影することができるものに限る。)
- 電子天びん又は化学天びん
- コンプレッサー
- 集じん機
- 真空掃除機
- 設備
- 必要な設備は無し
- 機械器具(以下の全てが必要)
建築物飲料水水質検査業
- 人的要件
- 監督者:水質検査実施者(以下のいずれかを満たす者)
- 大学又は旧専門学校において、理科系の課程を修めて卒業した後、1年以上の実務経験を有する者
- 衛生検査技師又は臨床検査技師であって、1年以上の実務経験を有する者
- 短期大学又は高等専門学校において、生物又は工業化学の課程を修めて卒業した後、2年以上の実務経験を有する者
- 上記と同等以上の知識及び技能、技能を有すると認められる者
- 従事者
- 必要な要件は無い
- 監督者:水質検査実施者(以下のいずれかを満たす者)
- 物的要件
- 機械器具(以下の全てが必要)
- 高圧蒸気滅菌器及び恒温器
- フレームレス―原子吸光光度計、誘導結合プラズマ発光分光分析装置又は誘導結合プラズマ―質量分析装置
- イオンクロマトグラフ
- 乾燥器
- 全有機炭素定量装置
- pH計
- 分光光度計又は光電光度計
- ガスクロマトグラフ―質量分析計
- 電子天びん又は化学天びん
- 設備
- 水質検査を適確に行うことのできる検査室
- 機械器具(以下の全てが必要)
建築物飲料水貯水槽清掃業
- 人的要件
- 監督者:貯水槽清掃作業監督者者(以下のどちかを満たす者)
- 厚生労働大臣の登録を受けた者が行う講習を修了した者
- 建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者(再講習は必要)
- 従事者
- 研修を修了したものであること
- 監督者:貯水槽清掃作業監督者者(以下のどちかを満たす者)
- 物的要件
- 機械器具(以下の全てが必要)
- 揚水ポンプ
- 高圧洗浄機
- 残水処理機
- 換気ファン
- 防水型照明器具
- 色度計、濁度計及び残留塩素測定器
- 設備
- 機械器具を適切に保管することができる専用の保管庫
- 機械器具(以下の全てが必要)
建築物排水管清掃業
- 人的要件
- 監督者:排水管清掃作業監督者(以下のどちかを満たす者)
- 厚生労働大臣の登録を受けた者が行う講習を修了した者
- 建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者(再講習は必要)
- 従事者
- 研修を修了したものであること
- 監督者:排水管清掃作業監督者(以下のどちかを満たす者)
- 物的要件
- 機械器具(以下の全てが必要)
- 内視鏡(写真を撮影することができるものに限る。)
- 高圧洗浄機、高圧ホース及び洗浄ノズル
- ワイヤ式管清掃機
- 空圧式管清掃機
- 排水ポンプ
- 設備
- 機械器具を適切に保管することができる専用の保管庫
- 機械器具(以下の全てが必要)
建築物ねずみ昆虫等防除業
- 人的要件
- 監督者:防除作業監督者
- 厚生労働大臣の登録を受けた者が行う講習を修了した者
- 従事者
- 研修を修了したものであること
- 監督者:防除作業監督者
- 物的要件
- 機械器具(以下の全てが必要)
- 照明器具、調査用トラップ及び実体顕微鏡
- 毒じ皿、毒じ箱及び捕そ器
- 噴霧機及び散粉機
- 真空掃除機
- 防毒マスク及び消火器
- 設備
- 機械器具を適切に保管することができる専用の保管庫
- 機械器具(以下の全てが必要)
建築物環境衛生総合管理業
- 人的要件(監督者は複数あります)
- 監督者:統括管理者
- 建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者であって、厚生労働大臣の登録を受けた者が行う講習を修了した者
- 監督者:清掃作業監督者
- 建築物清掃業と同じ
- 監督者:空調給排水管理監督者
- 職業能力開発促進法に基づくビル設備管理職種に係るものに技能検定合格者
- 建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者であって、厚生労働大臣の登録を受けた者が行う講習を修了した者
- 監督者:空気環境測定実施者
- 建築物空気環境測定業と同じ
- 従事者
- 清掃作業従事者及び空調給排水管理従事者は、研修を修了したものであること
- 監督者:統括管理者
- 物的要件
- 機械器具(以下の全てが必要)
- 真空掃除機
- 床みがき機
- 空気環境測定業の機械器具
- 残留塩素測定器
- 設備
- 必要な設備は無し
- 機械器具(以下の全てが必要)
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