問題
浮遊粒子の動力学的性質を表す次のア~エのうち、粒径が大きくなると数値が大きくなるものの組合せとして、最も適当なものはどれか。
| ア | 終末沈降速度 | ||
| イ | 拡散係数 | ||
| ウ | 気流に平行な垂直面への沈着速度 | ||
| エ | 粒子径を代表長さとしたレイノルズ数 |
| 1. | アとイ | ||
| 2. | アとウ | ||
| 3. | アとエ | ||
| 4. | イとエ | ||
| 5. | ウとエ |
回答
正解は(3)
ア 終末沈降速度
→正しい(大きくなる)
終末沈降速度は、粒子が「重力」で地面に落ちていくときの、安定した状態のスピードのことです。
粒が大きいほど重くて速く落ちるので、終末沈降速度は粒径が大きいほど大きくなります。
イ 拡散係数
→不適当(小さくなる)
拡散係数は、粒子が「どれだけチョコマカと広がりやすいか」を表す数値。
粒が小さいほどよく動き回るので、粒径が大きくなると拡散係数は小さくなります。
ウ 気流に平行な垂直面への沈着速度
→不適当
気流に平行な垂直面への沈着速度は、粒径が小さいほど大きくなり、粒径が大きいほど小さくなります。
エ 粒子径を代表長さとしたレイノルズ数
→正しい(大きくなる)
レイノルズ数は、粒子の『パワー(慣性力)』と『空気の粘り気(粘性力)』の力関係を表す数字で、慣性力/粘性力で表します。
- 慣性力(勢い)の影響: 粒子が大きくなると、その物体が持つ「そのまま進もうとする力(慣性力)」が強くなります。
- 粘性力(抵抗)の影響: 周りの空気が動きを止めようとする「粘り気(粘性力)」の影響は、粒子が大きくなるほど相対的に小さくなります。
上記より、粒子のサイズは大きくなるほど、レイノルズ数は大きくなります。
今回の問題とは関係無いですが、レイノルズ数に関しては以下の知識も覚えておきましょう。
- レイノルズ数が小さいとき(おおよそ2000未満)を 層流(そうりゅう)と呼び、流体は層をなして滑らかに流れています。粘性力が支配的な流れ。
- レイノルズ数が大きいとき(おおよそ4000以上)を 乱流(らんりゅう)と呼び、流体には渦や乱れが生じています。慣性力が支配的な流れ。
- 2000~4000の間→ 層流と乱流の中間的な状態(遷移領域)。
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