問題
電離放射線の健康影響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
| 1. | 脱毛は、放射線の早期影響の一つである。 | ||
| 2. | 電離放射線により発生する代表的な悪性腫瘍として、白血病がある。 | ||
| 3. | 急性放射線熱傷は、通常の熱傷に比べて初期には痛みがない。 | ||
| 4. | 妊娠可能な婦人へのX線の骨盤照射は、月経開始後10日以内に行う。 | ||
| 5. | 微量な線量であっても影響が発生する可能性があることを、確定的影響と呼ぶ。 |
回答
正解は(5)
1. 脱毛は、放射線の早期影響の一つである。
→正しい
放射線を浴びてから数日~数週間以内に現れる症状を「早期影響」と呼びます。脱毛のほか、皮膚紅斑、白血球減少、不妊なども早期影響に該当します。
逆に、数カ月から数十年経ってから症状が現れるものを「晩発影響」といい、がん、白内障、白血病、胎児の障害などが該当します。
ヘタ・レイ早期影響と晩発影響で現れるそれぞれの症状の代表例は覚えておきしょう。
2. 電離放射線により発生する代表的な悪性腫瘍として、白血病がある。
→正しい
電離放射線による健康障害の代表例が、白血病やがんです。
放射線が細胞のDNAに損傷を与え、それが修復されずに残ることにより、がん化を引き起こすと考えられています。
3. 急性放射線熱傷は、通常の熱傷に比べて初期には痛みがない。
→正しい
熱による火傷は即座に痛みが出ますが、放射線による火傷は直後の痛みがほとんどないのが特徴です。数日~数週間の潜伏期を経てから、炎症や痛み、潰瘍が現れます。
4. 妊娠可能な婦人へのX線の骨盤照射は、月経開始後10日以内に行う。
→正しい
胎児への放射線影響を避けるためこのような規定がありますが、ビル管試験でこんな知識まで理解して覚えようとしたらキリが無いのでそのまま覚えてください。
過去にもそのままの文章で出題されたことがあります。
5. 微量な線量であっても影響が発生する可能性があることを、確定的影響と呼ぶ。
→不適当
微量な被ばく線量であっても発生の可能性がゼロではない影響は、「確率的影響」に分類されます。 「確定的影響」は、ある一定の線量(しきい値)を超えた場合に初めて現れる健康障害を指し、その重症度は受ける線量に比例して増大します。
以下の表の分類は覚えておきましょう。例えば、脱毛は被ばく量が基準値を超えると確実に発生しますが、白血病などは少ない被ばく量であっても発症する可能性がありますし、逆に大量に被ばくしても発症しない可能性もあります。
| 確定的影響(閾値あり) | 確率的影響(閾値なし) |
|---|---|
| 脱毛 不妊 皮膚潰瘍 白内障 皮膚障害 | がん(悪性腫瘍) 白血病 遺伝子異常/遺伝的影響 染色体異常 |
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